風の中のマリアのあらすじ/作品解説

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小説レビュー数 3,368件

風の中のマリア

4.504.50
文章力
4.25
ストーリー
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キャラクター
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設定
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演出
4.00
感想数
3
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9

風の中のマリアのあらすじ・作品解説

風の中のマリアは、2009年3月に講談社から出版されたベストセラー作家百田直樹による書き下ろし小説である。 オオスズメバチの帝国に生まれた戦士マリアは、幼い妹たちと‘偉大なる母’のため、恋もせず子も産まず、ある日突然おとずれる最後の日まで命を燃やして戦い続ける。主人公である働き蜂マリアの目線で描かれた物語は、オオスズメバチの世界と30日という短い生涯を懸命に生きる蜂たちを描いた感動作である。 作者の百田直樹は、放送作家として数々の番組構成を手がけた後、2006年に「永遠の0」で小説家デビューした。デビュー作は累計発行部数450万部を突破する国民的ベストセラー作品となり、2013年には岡本准一主演で映画化され大ヒットし、第38回日本アカデミー賞で「最優秀作品賞」など全8冠に輝いた。その後も「ボックス!」「モンスター」「海賊とよばれた男」など数々のベストセラー作品を世に送り出し、2013年には本屋大賞を受賞した。

風の中のマリアの評価

総合評価
4.504.50
(3件)
文章力
4.254.25
ストーリー
4.504.50
キャラクター
5.005.00
設定
4.254.25
演出
4.004.00

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風の中のマリアの感想

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なりたくはないが、憧れてしまう。

嫌われ者スズメバチ、のはずが…。「ハチは好きか」と聞かれて、「はい好きです!」と答える人間が世の中にいったいどれくらいいるだろう。ましてやスズメバチ。さらに言うならオオスズメバチ。大きいと言っても身の丈は10cm未満、人体に比べればはるかに小さい。なのに、目にした途端「殺される」と本能的に思わされるあの貫禄。刺されれば痛いのは当たり前、何度も刺すことができる上にあっという間に仲間を大群で呼び寄せ、「毒のカクテル」と称されるその身に持つ毒を空気中にまで散布する。虐殺部隊と呼んでも過言ではないと思う。虫好きな私でさえも、生体には安全地帯からしかお目にかかりたくない存在だ。庭に巣ができたと言われたら、彼女たちほど「土下座でもなんでもしますのでお引き取りください」と願いたくなる存在はない。本作はそんな「稀代の嫌われ者」オオスズメバチを主人公にした作品である。物語は、主人公・マリアの狩りのシーンから...この感想を読む

4.04.0
  • 陣野カナコ陣野カナコ
  • 2802view
  • 2787文字
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風の中のマリアの登場キャラクター

ヴァーヴァルト

風の中のマリアの名言

オスバチの触覚は、女王バチの匂いを探し求めるために長くなっているんだ。ぼくには役に立たないものだと思っていたけどーマリア、君に触れることができてよかった。

ヴァーヴァルト

オオスズメバチの女戦士マリアが、ヴァーヴァルトの触覚に触れた時の台詞。マリアは最初で最後の恋の喜びを知る。

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