おばあさんとその孫の、交流の話
著者の作品を読むのは、これが初めてです。読みやすい文章を書く方なんですね。 孫のコウコが主人公の、現代の時間、と、おばあさんのさわこが主人公で、女学校時代の、過去の時間、の、二つの時間軸が交互に現れます。これが、単行本では、両方現代文だけれども、活字の色が違う事、文庫本では、活字の色は同じだけれど、現代文と、旧かな遣い文で表現されているそうです。面白い趣向だなあと思いました。 そして、1ページ当たりの活字の量が少ないので、本嫌いの方でも、読みやすいかな、と思いました。 コウコが買ってきた熱帯魚(エンゼルフィッシュ・ネオンテトラ)と、小さい水槽、というのを読んで、「ああ、まずい事になっちゃう」と思ったら、その通りになって、題名からは、ファンタジーな感じがするのに、どうなっちゃうんだろう、と心配しました。 最後に、さわちゃん(おばあさん)は、心が救われてから、亡くなったと思いたい…もっと早く、木彫りの天使(?)像が発見されていたら…とは思うけれど、これでコウコが救われるだろうから、いいのかな、と思ったり…比較的短い話なのに、いろいろ考えさせられる話でした。
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