雪と珊瑚との評価
雪と珊瑚との感想
ブラック珊瑚と雪と
子供時代苦しんだのに、幸せな家庭を望まない珊瑚恵まれない家庭で育ち、親や親戚に頼れない立場ながら、シングルマザーとして頑張る若い女性が、子供や周りに導かれて夢を持つようになり、念願叶ってカフェを開き、営んでいく。カフェを開くまでの経緯を読んでいるとわくわくするし、苦境に負けたり、いじけたりしないで、子育てと仕事に奮闘する珊瑚には、感心するし、勇気がもらえるようである。ただ、どうしても、美智恵の手紙のことがひっかかる。それまで読んできた珊瑚に、手紙に書いてあるような腹黒い印象は、抱きにくい。むしろ同情を引くことを、あれほど嫌がっていたくらいだ。かといって、誤解している、ひねくれた見方をしているとも、思いきれない。とくにそう思うのは、一人で子供を生んで育てることになったのは、自分でまいた種ではないか、と指摘しているところだ。好きでそうなったわけではないと、珊瑚は反論したいところだろうが、果...この感想を読む
育児とか食とか
当時1歳児を育児中に読みました。いや、これ、子育て中の人にものすごくお薦めしたい。シングルマザーの奮闘記と言ってしまうと何か違和感があるのですが、それは珊瑚さんが熱いようでいて淡々とした飄々とした人柄なせいでしょうか。しかし。どんな才能があろうと周りの人に恵まれていようと、飄々と育児なんざできません。煮詰まったり困ったり、でも少しずつながら乗り越える珊瑚さんに終盤、最強のご褒美が。ごく自然な出来事なのかもしれませんが、そのタイミングで起こったことに大きな意味があるというか、そんなご褒美。ダ・ヴィンチのプラチナ本に選ばれてたのが切欠で手にとってみましたが、ほんと読んで良かった。