大きな力との孤独ではない戦い - ゴールデンスランバーの感想

理解が深まる小説レビューサイト

小説レビュー数 3,368件

ゴールデンスランバー

4.004.00
文章力
4.29
ストーリー
3.79
キャラクター
4.14
設定
4.00
演出
4.21
感想数
9
読んだ人
28

大きな力との孤独ではない戦い

4.04.0
文章力
5.0
ストーリー
4.0
キャラクター
5.0
設定
5.0
演出
5.0

主人公・青柳雅春は首相暗殺の嫌疑をかけられ、逃亡を強いられることに、というのがこの小説の簡単な(簡単過ぎる)あらすじだが、ここが伊坂幸太郎作品だなぁと思わずうなってしまうのが、逃亡しながら、青柳雅春が自分のこれまで築いてきた信頼できる人間関係を駆使していくところだ。つまり、青柳雅春が本当に“いいひと”で、周りの人たちはそれが分かっているから、それぞれが青柳雅春を助けるために動くことになる。そういう人と人とのつながりを強く感じさせてくれるところが、ハードながらもあたたかい話だなぁ、と思う。 ネタバレ。これ、普通に読んでいて気付いた方どれくらいいらっしゃるんだろう? 第三部、事件から二十年後、これ書いたのは、青柳雅春本人だ! 読み直していてそれに気付いたときは本当に興奮した(笑)。ヒントはある。 二十年経って、自分なりに事件のことを調べたんだなぁ、ちゃんと人としての生活を送っているんだなぁ、というのが、感慨深い。

あなたも感想を書いてみませんか?
レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。
会員登録して感想を書く(無料)

他のレビュアーの感想・評価

感想をもっと見る(9件)

関連するタグ

ゴールデンスランバーを読んだ人はこんな小説も読んでいます

ゴールデンスランバーが好きな人におすすめの小説

ページの先頭へ