やはり古典は安定していますね - 四つの署名の感想

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四つの署名

4.004.00
文章力
4.00
ストーリー
4.00
キャラクター
4.83
設定
4.50
演出
4.33
感想数
4
読んだ人
4

やはり古典は安定していますね

4.04.0
文章力
3.5
ストーリー
3.5
キャラクター
5.0
設定
5.0
演出
4.5

シャーロック・ホームズのシリーズは、小学生の頃に子ども向けの訳本にはまっていらい、大好きなシリーズの1つです。一番の魅力は、なんといっても、ホームズとワトソンの個性的なキャラクターを軽妙なやりとり。その後、探偵と助手の典型例となったのも納得の魅力だと思います。『四つの署名』は初期の長編ですが、個人的には短編集の方がおもしろいと感じています。ホームズとワトソンの個性作りに、まだどことなく作者の手探り感がにじみ出ている気がします。また、比較的古い時代の訳本なので、言葉づかいがやや古めかしいのは否定できません。その辺りが、文章力の減点要因です。インドの内乱に乗じた裏切りと復讐の物語ですが、『緋色の研究』に比べて、人間の欲望がむき出しなので、どうしても殺伐としたものを感じるのが、ストーリーの減点要因です。ついでに、とってつけたようなワトソンの恋愛感情も、別になくていいかなと思ったり。ホームズ・シリーズは好きなのですが、ワトソンが依頼者に惚れ、結婚し、なぜかすぐ離婚するという設定は蛇足かなと思ったりします。やはり、時代柄、ずっと同居していては、同性愛疑惑がうまれて良くないと考えたのでしょうか? そうだとしたら、表現の規制問題は難しいなと思います。

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裏に潜む真実と息もつかせぬ冒険

うら若き女性メアリーのもとに、なぜか毎年届いてくる真珠。差出人が不明でもあるし、真珠を送られるような覚えもない。不審に思ってホームズとワトソンの所に相談に訪れたことから物語は始まります。正体不明の相手はメアリーとの面会を求めてきており、不安に思って二人の力添えを仰ぎます。面会相手との会談で明らかになったのは次のようなことでした。メアリーの失踪した父はかつてインドに勤務しており、現地で発見された宝をめぐる因縁があり、その争奪戦をめぐって様々な騙し合い、殺人まで行われていた。メアリーが財宝を受け継ぐ権利があるという話になるところが、インドでその財宝に関係する四人の当事者と戦いになる。ここがタイトルの四つの署名とつながり、謎を解決するさなかにホームズ的な冒険物語へと進んでいくのが醍醐味です。何よりこの長編はワトソン博士の身の上に大きな変化が起きるのがファンにとっては見逃せません。この感想を読む

4.04.0
  • yukigenoyukigeno
  • 128view
  • 392文字

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