戦うヒロインと一匹のエイリアン
『エイリアン』シリーズは地球外生物を描いた作品として最高峰にあります。 一作目となる本作を手がけたリドリー・スコット監督にとって代表作とも言えるだろう。 構成の骨組みとしてアメリカのホラー映画のセオリーを周到しています。 しかし、演出はリドリー・スコット監督の上手さを窺わせている。 相手はエイリアン一匹だけだが、乗組員が一人ずつ殺されていくのはホラー映画の王道パターン。 だが、その過程は丁寧で緊張感と緊迫感を与えてくれる。 単純に人間が怪物に襲われて殺される恐怖じゃなく、限られた空間で登場する人物たちの心理状態もきちんと描いている。 そして、なんと言ってもシリーズにおいてエイリアンと並ぶ主人公であるリプリーを演じたシガニー・ウィーバーでしょう。 中盤まではそれほど目立たなかったが、終盤では戦うヒロインの代表格になり、今でも不動の地位を築いた彼女の孤高な活躍が印象的な作品です。
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