耳に残るは君の歌声のあらすじ・作品解説
耳に残るは君の歌声は、2001年に公開されたイギリス・フランス映画である。監督・脚本は、「オルランド」「タンゴ・レッスン」「愛をつづる詩」のサリー・ポッター。音楽は、「コッポラの胡蝶の夢」「テトロ 過去を殺した男」のオスバルド・ゴリホフ。出演者は、クリスティーナ・リッチ、ジョニー・デップ、ケイト・ブランシェット、ジョン・タトゥーロ。 1920年代、ユダヤ人の少女フィゲレは父親と祖母と共に幸せに暮らしていたが、村での生活は貧しかった。父親はフィゲレを置いてアメリカへ旅立ち、その後、村で暴動が起きたためにフィゲレも村を後にする。厳しい旅の末にイギリスに逃れたものの、英語が話せないフィゲレは学校で孤立してしまう。フィゲレがふと口ずさんだ歌が教師の目に留まり、教師から英語と歌を勉強して周囲に溶け込むようにと諭されるのだった。10年後、成長したフィゲレはコーラスガールとしてパリの店で働き始める。 時代に翻弄されながら、父親を探し続ける女性の恋と人生を綴った物語である。
耳に残るは君の歌声の評価
耳に残るは君の歌声の感想
美しい絵画のような作品。
20世紀前半のヨーロッパ。ユダヤ系ロシア人の少女フィゲレは、幼い頃に父親と生き別れ、イギリスに渡ってスーザンとして育つ。やがて歌手となり、オペラ歌劇団に入ったスーザンは、ジプシーの青年チェーザーと出会うが・・・全体的に暗く、物哀しい印象の映画です。でも、主演のクリスティーナ・リッチとモノトーンの映像が美しいです。あまりセリフが多くないのですが、出演している俳優陣の訴えてくるような演技が印象的です。抑えた演技のジョニー・デップがカッコイイです!戦争を背景に、人種差別や偏見をテーマに生きる人間の強い意志のようなものを感じる作品に仕上がっています。