完璧な病室の評価
完璧な病室の感想
暗く、静かで、狂気を感じる2編です
「完璧な病室」「揚羽蝶が壊れる時」の2編が収録された本です。表現がちょっとくどくて、かなり理解しづらい文章なのは、初期の作品だからなのでしょうか。どちらも、暗く、静かな話です。読む人によっては、透明感なんかもあるかもしれません。どちらの主人公も、有機的な物を嫌悪する点が似ています。生活を嫌悪したり、正常と異常の間を彷徨っていたり。どちらも、いかにも、な狂気をはらんでいます。「完璧な病室」の方は、まだ少し理解できたような気がするけれど、「揚羽蝶が壊れる時」の方は、なんだかよくわからなかったなあ、というのが感想です。純文学って、こんな感じなのかなあ。