行動と同時にひそかに心の底の方で、亡くなった人の悔しさや恐ろしさや心残りやらに耳を傾けようとしないならば、ウチらの行動はうすっぺらいもんになってしまうんじゃないか。
木村宙太
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いろんな意味で難しい読み始めてすでにいきなり難しい。ラジオを放送してるらしいけど、杉の木のてっぺんで?放送局とかなくて?何を言ってるのか意味不明・・・などと思いつつ読み進めました。どうやら杉の木の上にいるDJアークが頭の中から発信しているそうで、もしかして超能力者なのかな?とか打っ飛んだ想像をこちらもしていました。だんだん読み進めるうちに「あ、震災の話だ」ということに気づきました。津波で飛ばされたらしく木の上にいるようで、これはもしかして死んでいるのか?とぞくっとしました。死んでるとしたら幽霊?そしてそのラジオを受信できる人はなんなのか?メールとか届くし?これもDJの妄想なのか?とにかく読み流しはできませんでした。杉の木の下にお父さんやお兄さんが見に来て声をかけてきたし返事をしたしという流れがあったからてっきり生きている話だと思ったのに、そうかお父さんもお兄さんも死んでいるのかと・・・...この感想を読む
木村宙太
3.11の大震災の復興ボランティアに向かう車の中で、登場人物たちが亡くなった被災者に対しての接し方について議論してるシーン