ロリータのあらすじ・作品解説
ロリータはアメリカの作家ウラジーミル・ナボコフの小説。中年の文学者である主人公が少女に恋をし、その顛末に至るまでが主人公の手記という形で進行していく。出版された当時はその内容からポルノまがいではないかとの批判もあったが、今ではアメリカ文学の古典として広く受け入れられている。 スイスからアメリカに亡命した文学者ハンバート・ハンバートは、幼い頃に死別した恋人のことを今でも忘れられずにいる。一度は結婚をしたものの、その生活は長続きしなかった。 ある日、死別した恋人の面影を宿した12歳の少女ドローレス・ヘイズと出会う。彼女に近づくために母親である未亡人と結婚し、母親が事故で死亡した後にはドローレスを理想の恋人にしようとする。だが、彼女はハンバートの要求を拒否しその前から姿を消す。 ドローレスが姿を消した数年後、彼女を探し続けていたハンバートはついにその居場所をつきとめる。すでに別の男性と結婚をしていたドローレスであったが、その事実を受け入れられないハンバートはある行動に出る。
ロリータの評価
ロリータの感想
演劇派にはうってつけ!
中学生の時に図書館で読んで、性的倒錯ドラマに魅惑された記憶があるウラジーミル・ナポコフのロリータ。欧州からアメリカに亡命した大学教授ハンバート・ハンバート氏が、下宿で偶然見かけた12歳の少女ドロレス・ヘイズ・ロリータに恋に落ちます。現実とは随分とかけ離れた内容ですが、その後もハンバート氏は愚行を繰り返し、ロリータを独占するために、数々の殺人を行ったり、騙したりして、ロリータを最後に失ってしまうというストーリーで、量的にも内容的にも読み応えは確かにありました。映画は学生だったので、残念ながら、キューブリック監督の作品しか見ていません。主演は、ジェームズ・メイソン、スー・リオン。厳しい検閲のため、舞台もイギリス、性的描写もないという作品でした。夏休みに読んでみると、アメリカ人の少女趣味に浸れる良い機会だと思います。
感じ方は人それぞれ
ロリータコンプレックスという言葉の語源となった小説だ。映画もあり、とても有名な作品なので教養として読んでおいて損はないだろう。ローティーンの女の子に思いを馳せる中年男の物語。その女の子のそばにいるために、女の子の母親と結婚する。中学生のときに、仲の良かった教師のすすめで読んだ。そのころには理解できなかったことが、大人になって読むと理解できていっそう、面白い。ロリータというタイトルではあるが、ロリコンの人が読んでも面白いものではないと思う。なんというか、そういう性癖をもたない人と、もっている人では感じ方、捉え方の違う作品で、この本について意見をかわすと面白いと思う。