卵の緒の感想/考察/ネタバレ

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小説レビュー数 3,368件

卵の緒

4.384.38
文章力
4.13
ストーリー
4.25
キャラクター
4.50
設定
4.13
演出
4.38
感想数
4
読んだ人
8

卵の緒の感想一覧

瀬尾 まいこによる小説「卵の緒」についての感想が4件掲載中です。実際に小説を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。

親子の絆

卵の緒が親子の証育生に「親子の証であるへその緒を見せてほしい」とせがまれた母親の君子は、自分は卵で子供を産んだと言い、卵の殻を親子の証であると育生に見せる。納得しない育生を君江は思いきり抱きしめる。そしてこれが親子の証であると伝える。自分たちが、実は血が繋がっていない親子であることを育生に打ち明けるとき、君子は「誰よりあなたを好き」「尋常じゃなく愛している」と伝える。母親の君子は子供である育生への愛情をわかりやすく言葉や態度で伝えている。親の子供に対する愛情私がこの本を初めて読んだのは、独身の時だ。君江から育生へのストレートな愛情表現に心を動かされた。もし、これから自分が結婚・出産して、子供を育てるときには、君江のように適当なことを言いながらも、わかりやすい言葉で愛情を伝えたいと思った。現在、私の娘は4歳。親になると子供に対していろいろなことを思う。育児の最終目標は親がいなくても社会で生...この感想を読む

4.54.5
  • naonao
  • 445view
  • 1022文字

家族愛がテーマの中編小説、2編

「卵の緒」「7's blood」の、2つの中編小説からなる本です。「卵の緒」は、第7回坊っちゃん文学賞大賞受賞作品だそうです。「卵の緒」は、自らを捨て子だと信じている小学生の男の子、育生と、その母の物語、で、「7's blood」は、異母兄弟の、高校生の女の子、七子と、小学生の男の子、七生の物語、です。子供って、一度は、「自分は捨て子だ」と思い込む時期があるから、「卵の緒」は、その話かと思いきや、捨て子ではないにしろ、母の話す、(たぶん)真実の話、はもっと意外な物でした。あと、育太郎、の顔が、日に日に男前になるのが面白かったです。描き慣れていくのね…「7's blood」は、七生の健気さ、器用さが悲しかったです。七子は、野沢君より、島津(しまつ)君の方が好きなのかな~~と思いました。でも、最後の、七子と七生の別れの場面は、ちょっと兄弟で…と思うと、気持ち悪かったので、★を少し減らしました。この感想を読む

4.04.0
  • ぱきらぱきら
  • 207view
  • 401文字

とにかくお母さんが魅力的☆

「僕は捨て子だ」から始まるから、どんなに悲惨なんだろうと思いましたが、全然予想外れ。血の繋がりなんてどーでもよくなるっちゃうくらい、あったかい親子の強い絆の物語です。とにかく、お母さんが魅力的です。底抜けに明るく、ユーモアもたっぷり。そして、息子にストレートな言葉や行動で愛情を伝えています。息子も「お母さんは誰よりも僕を愛してくれる。」と心から実感できてます。親なんだから当たり前とか、子どもなんだから当然とか、そーいう縛りを持っていないステキなお母さんです。そして、食に対する気持ちがハンパない(笑)「人生の楽しみの半分は食にあるんだから」と言うお母さんの言葉通り、食卓の料理はとても美味しそうなこと!!ふわふわのオムレツ、ハンバーグ、にんじんブレッドなど、あまりにも美味しそうに描かれてるので、ヨダレが出てきそうになります。美味しい料理を好きな人と一緒に食べれることがどんなに幸せなことか、...この感想を読む

4.54.5
  • hanionhanion
  • 150view
  • 415文字

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