野ブタ。をプロデュースのあらすじ・作品解説
野ブタ。をプロデュースは、2004年に河出書房新社から発表された白岩玄による日本の小説。 表向きは文武両道のクラスの人気者だが内心では周囲に自分の素顔を曝け出せないことに負い目を感じている高校生 桐谷修二が、冴えない転校生 小谷信太を人気者にプロデュースしていく中で、自分でも気づかなかった本当の自分の姿を見出していく青春小説である。 10代の読者を中心に反響を得て発行部数70万部のベストセラーになった他、第41回文藝賞受賞、芥川賞ノミネートなど文壇でも高く評価された作品。2005年10月15日から同年12月17日には日本テレビ系列でテレビドラマ化され、最高視聴率18.2%を記録した。又、主人公の桐谷修二とテレビドラマ版のオリジナルキャラクターである草野彰を演じた亀梨和也と山下智久の期間限定ユニット「修二と彰」が担当した主題歌「青春アミーゴ」は発売4週目には累計売上100万枚を突破し、CD年間セールス1位を獲得する大ヒットとなった。
野ブタ。をプロデュースの評価
野ブタ。をプロデュースの感想
いじめられてない子が幸せというわけではない。
この本を読んだとき、自分の学校生活を思い出しました。いじめる子もいて、いじめられる子もいてそれには、理由があるようなないような、という感じでした。大人になって、ここに描かれている学校生活を読んでみるとあの時は分からなかったけど、今なら分かる、という事があって改めて学校生活って大変だなと思いました。主人公の修二は、人間関係でも器用でうまくやって人に好かれていくタイプ。でも、それは計算ずくのことで、いじめられてないけれど素の自分を隠している子。そんな彼の前に、転校生、メガネでデブのイケてない小谷信太が現れる。すぐに「野ブタ」とイジメられる彼を修二がクラスの人気者にしたてあげていく、というお話。話も面白かったし最後には、修二が素の自分を出せるようになるという読後感のいい、お話でした。
学校生活は忙しい。
それにしても10代の学校生活って、渦中にいる人には複雑だと思う。わかりやすい報酬があるわけでもなくて、他者からの人物評価が全てのようで、そうでもないかもしれなくて。友達が本当に自分を好いてくれているかどうかさえ、ちょっと怪しいときもあって。それでいてこの期間に培った自己評価が後々の人生まるっと覆い尽くしてたりするし。いやぁ大変だなー中高生ー!この作品に関しては、先に原作を読んでいてそれから連続ドラマを見て、その違いにびっくりした読者です。(どっちも好きです)主人公の修二の、小器用で周りからの人気を得る方法なんてチョロい感じがなるほどなあと思います。私の周りにいた人気のある人って、表裏ない人だったと思ってたけど、絶対にそれを信じられるかといえばそうでもなかったかも。信太は修二に出会えて、とりあえず良かったですね。修二の暇潰しがイジメ側に転じなかっただけでもう十分修二を評価したい。何だかんだ...この感想を読む
自分も変われる気がした
主人公である桐谷修二は高校2年生。しかもクラスの中でも人気が高く。毎日をかるーく過ごしている。ノリのいい会話で盛り上がりほんっと毎日が楽しそう。リア充ですね。でもその反面心の中で着ぐるみをぴっちり着こんで、みんなの期待に応えようと偽りの自分を演じていた。前言撤回リア充のふりをした主人公の前に転校生がやって来る。主人公とは雲泥の差かって思わせるほど見た目の生徒で。小谷信太。彼はあっという間にいじめられっこルートを駆け巡り・・・そんな野ブタを、ひょんなことから修二はプロデュースすることになった。みんなに受ける奴にするために。努力の結果、野ブタは、みなの人気者になっていった。 相手をただイメチェンさせていくのだけでなく、自分自身もいつの間にか長年愛用してきた仮面をはずし本当のリア充になる。背伸びばっかりしててもいい人生にはならないって実感させられた物語でもあり、努力すればどんな自分にもなれると...この感想を読む