ウィンター・ホリデーのあらすじ・作品解説
ウィンター・ホリデーは、坂木司の小説で、文藝春秋から2012年1月24日に初版が出版された。 今作品は、同原作者による小説・ワーキング・ホリデーの続編となっており、元ヤンキーで元ホスト・大和と、突然現れたしっかりものの息子・進とのふれあいの物語である。 大和はセールスドライバーをしている。普通のドライバーなら委託された荷物を配送するだけであるが、セールスドライバーは配達と同時に営業活動も課せられている。今日も身なりの良い顧客宅を訪れ、秋のお取り寄せフェアのパンフレットを見せながらセールスをしたのだが、注文されるまでには至らなかった。 大和が勤務するのはハニービーエクスプレスで、通称「ハチさん便」と呼ばれる宅配便の事業所である。同僚にはボス、リカさん、コブちゃん、高齢のイワさん、女子大学生のミキティに、大和を加えた6人がおり、仕事の話もできるようになった。 仕事にも慣れてきた大和は、冬休みに進が来るのを心待ちにしているのだが。
ウィンター・ホリデーの評価
ウィンター・ホリデーの感想
元ヤンな父と息子の掛け合いが絶妙!
元ヤン・元ホストで、今は宅配ハチさん便のドライバーの大和。突然やってきた小学生の息子、進との「ワーキング・ホリデー」に続く2作目、冬休みバージョンのお話です。前回に引き続いて即席父親として奮闘する大和と、所帯染みたしっかり者の進掛け合いが絶妙で面白くてクセになります。今回も、よい父親になろうと頑張って空回りして・・・進も悩み多き年頃で・・・と、そんな中でも親子の愛情はしっかりあってほのぼのさせられる作品です。前作に引き続き、1作目から出てくる雪夜達に加えて新しい困ったちゃんなバイトくんや、進のお友達なども出てきてまたいろんな騒動が起こります。そのたびに大和は奮闘して、スレ違いもありながらも親子になっていく。今回は、母親の由紀子さんも、しっかり登場してますます今後が気になる展開です。