紙の月のあらすじ/作品解説

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小説レビュー数 3,368件

紙の月

4.254.25
文章力
4.25
ストーリー
4.50
キャラクター
3.75
設定
4.00
演出
4.00
感想数
2
読んだ人
2

紙の月の評価

総合評価
4.254.25
(2件)
文章力
4.254.25
ストーリー
4.504.50
キャラクター
3.753.75
設定
4.004.00
演出
4.004.00

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紙の月の感想

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誰にでも起せる犯罪

転落人生が見事に描かれている作品梅澤梨花という、平凡な主婦であったはずのひとりのの女性が、人生を転がり落ちていくのが見事に描かれていて引き込まれた作品です。ストーリーは、裕福な家庭に育った梨花という女性が、学校を卒業し就職して、普通のサラリーマンである男性と結婚したところから始まりました。一般女性に起こりうる平凡な人生です。でも、梨花は変化のない毎日に徐々に不満を持つようになりました。夫婦生活もすれ違ってしまったり、友人が妊娠することも決定的になって、転落する人生へと歩み始めました。梨花の夫である正文の言動が、梨花を犯罪者の道に進めたのではないかと感じました。特に梨花目線で書かれているので「違和感」を感じやすかったです。例えば梨花が正文を初給料で食事に誘いました。しかしすぐ後に正文はもっと高級な店に梨花を誘いました。本文にも書かれている通り、梨花の給料ではこんな高級な店には行けないんだ...この感想を読む

4.54.5
  • 安曇安曇
  • 142view
  • 2212文字
PICKUP

お金って怖い!!!

リアルな人物像にゾクッ主人公梨花だけでなく、本当によく居そうな登場人物のリアリティーにドキドキしました。私も主婦で、子供が出来ずに悩み、そんな人生もアリか!と開き直りながらパートをしていた時期があります。更に、若い男の子に言い寄られて浮かれたことも、、、笑ですから尚更、他人事じゃなく、読み始めたら止まらなくて一気読みでした!!!きっとそんな人は私だけじゃないはずです!お金ってなんだろう私は、幸せな事に子供を授かり、今は専業主婦として、決して高くはない主人のお給料で節約生活を送っています。正直、この生活が始まった時は絶望しました。お金が無い!!どうやって生活しよう。お金ってあればある事が普通なんですよね。正に、梨花や亜紀、和貴の妻、牧子のように。無いと途端に不安に押しつぶされそうになり、どうやってお金をつくるか考えてしまう。でも、無ければ無いなりに生活は出来るし幸せなんです。私は今では、...この感想を読む

4.04.0
  • chi---chi---
  • 179view
  • 1222文字

紙の月の登場キャラクター

山田和貴

よみがな:やまだかずき 性別:男性 国籍:日本 所属:食品会社 特徴:不倫中 価値観:毎夜風呂に入っている間に鞄や携帯やスケジュール帳をチェックされているが、それは黙認している 物語上での目的:やすらぎを求め、不倫を続ける 職業:サラリーマン 部署:商品開発部 家族:4人家族

中條亜紀

よみがな:ちゅうじょうあき 年齢(作品時):40歳 性別:女性 国籍:日本 住まい:2LDKのマンション 所属:出版社 特徴:借金がある 病気:買い物依存症 離婚理由:自身の金遣い 職業:編集者

平林孝三

よみがな:ひらばやしこうぞう ニックネーム:クロちゃん 年齢(作品時):70代半ば 性別:男性 国籍:日本 住まい:つきみ野の住宅街にある百坪ほどの敷地・瓦屋根の二階建て住宅 特徴:ひとりぐらし 価値観:誘いを断っても機嫌が悪くなったり取引をやめたりはしない 家族:10年ほど前に妻を亡くし、息子と娘はそれぞ...

キャラをもっと見る(5件)

紙の月の名言

きみのいう不自由とかゆたかっていうのは、どうしたってお金でしかはかれないもんなのか。これがあるからこの子たちは幸せだって言えるものを、お金じゃなくて、品物じゃなくて、おれたちが与えることは無理なのか

山田和貴

離婚することが決まっている元奥さんに語りかけるシーン。

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