どっちを選んでいいか分からないときは、自分がやるべきほうを選んでおくんだ。そういうときはどっちを選んでも必ずあとで後悔する。同じ後悔するなら、少しでも軽いほうがいいだろ
楽俊
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人気シリーズ第一章・完結編小野不由美の代表作・十二国記シリーズ。その完結編となるのが、『月の影 影の海 下』である。上巻から続いた陽子の旅が終わりを迎え、いよいよ何のために「こちらの世界」にやってきたのか真相が明かされる。「ケイキ」という男の正体、なぜ陽子がこちらに連れてこられたのか、なぜ陽子が妖魔に狙われ続けるのかーーその謎が明かされる解き明かされる話でもあり、「十二国記」という物語の「王と麒麟」というキーワードが詳細に語られる大事な話となっている。「十二国記」シリーズを一通り読んだ読者なら承知であろうが、第一章『月の影 影の海』終了後、「初心者のための世界観の説明」は乏しくなる。のちのシリーズで「これ(この用語)どういう意味だっけ?」となるのは必定なので、十二国記にはまった人は何度もこの『月の影 影の海』を読みこむ羽目になるだろう(ちなみに筆者は読みすぎてボロボロになり、ホワイトハート...この感想を読む
よみがな:らくしゅん
楽俊
主人公、中島陽子が日本に帰るのか慶国の王となるかで迷っている場面での楽俊の助言
楽俊
雁国で楽俊と再会したときに言われた言葉。陽子は楽俊を置いて逃げた負い目があり、当然恨まれていると考えていた。しかし楽俊は陽子にこう言い放ち、陽子をいなした。楽俊の自分を律する心と、懐の深さがうかがえる。