丕緒の鳥 十二国記の評価
丕緒の鳥 十二国記の感想
十二国記シリーズ十二年ぶりの新作短編集
十二国記シリーズの十二年ぶりとなるオリジナル短篇集とあって、書店でもそれなりに売れているようですね。新刊本の中では最も積みが減っていたと思います。本書の中には短編が四編あり、その内の二編が書き下ろしとなっています。それぞれ本編とは違いどちらかと言うと民や下級官吏の視点から物語が描かれていて、十二国記の世界をより深く知ることができます。作品世界に生きる人々の苦悩や痛みに感情移入してしまい、深く考えさせられました。本当に十二国記シリーズでは箱庭のような人工的な世界に見えながら、現実と変わらぬリアリティもあるという不思議な世界観が構築されていると思います。現在書き下ろし長編を執筆中らしいので出るのが楽しみです。