和菓子のアンのあらすじ・作品解説
和菓子のアンは、坂木司による小説作品。2010年、光文社より出版された。 主人公・梅本杏子は、進学、就職どちらもピンとこず、なりたい自分がわからないまま高校を卒業してしまった。せめてアルバイトくらいは、と焦って働き口を探していたところ、とあるデパートの和菓子屋が目に留まる。個性的な先輩店員たちと、和菓子が持つ美味しさと奥の深さに、京子は魅了されていき…というストーリー。 魅力的な和菓子と、それをめぐるミステリー要素が評価され、読書サイト「読書メーター」では、2011年の「心に残った本」ランキングで堂々1位に輝いた。この作品のヒットを受けて、著者の坂木は和菓子にまつわる短編集を企画し、2014年に計10作品を収録したアンソロジーが出版された。また少女漫画誌「花とゆめ」で、猪狩そよ子による漫画化作品が連載された。個性豊かなキャラクターを忠実に再現した内容に、原作ファンのみならず著者の坂木からも高い評価を得た。
和菓子のアンの評価
和菓子のアンの感想
和菓子を巡るほんわかミステリー
和菓子トリビアが満載でかなり楽しめました。和菓子って奥深いんだな、と感心してしまいました。普段は洋菓子派な私ですが、むしょうに和菓子を買いに行きたくなりました。もちろん上生菓子を!なんと言っても、主人公のぽっちゃり女子のアンちゃんが可愛い。ちょっと太めなのを気にしてるけど卑屈になってなく、美味しいものが大好き!大福のようなフワフワした雰囲気だから、和菓子の描写も引き立ちます。あー、こんな子とお友だちになりたいなー。一緒に食べ歩いたりしたりしたら楽しいだろうな。つーか、娘に欲しい!イケメンだけど心は乙女♥和菓子職人の立花くんとの恋の行方も気になるなし、ぜひ続編出てほしいな〜☆
和菓子って深い!
ほのぼのミステリー「和菓子のアン」。友人のすすめで読んだ一冊です。ちょっと厚めだけど気負わずすんなりと読み進められました。デパ地下の和菓子や「みつ屋」でアルバイトをすることになった、主人公のアンちゃん。ちょっとふくよかなアンちゃんの可愛らしさにとても感情移入しやすかったです。ゲイもどき?のイケメン社員、元ヤンの同僚、賭け事好きな店長と登場人物がそれぞれ個性的で魅力的です。和菓子に関するうんちくが興味をそそられ、その世界の奥深さに惹き付けられました。文章だけで、想像するのではなく実際に和菓子を調べてから読んだりすると、物語の重要なポイント、お菓子の形なんかがわかりやすくていいかもしれません。読み終わった後は和菓子が食べたくなっていることまちがいなしです。
無性に和菓子が食べたくなる本。
高校を卒業したけれど大学に行く目標も見つけられない。やりたい仕事もみつからない。そんな春を迎えた梅本杏子、ちょっぴり太め。彼女がバイト先に選んだのは和菓子屋さん。個性豊かな店員さんに囲まれて持ち込まれる謎を解きながら、自分に出来ることを見つけていく。そんなふんわりしたお話です。最近、よく取り上げられるデパ地下ですがその中で和菓子店という設定が面白かったです。和菓子は1つ1つに意味がある、という豆知識も新鮮でした。改めて和菓子をじっくりと買いに行きたくなります。また、店員さんたちが個性豊かすぎてやり取りも謎解きの経緯も面白い。そしてアンちゃんが、そのなかで奮闘する姿が目に見えるようで可愛いらしくて笑いながら読んでしまいます。ちょっとほっこりするお仕事小説です。
和菓子のアンの登場キャラクター
立花早太郎
よみがな:たちばなそうたろう ニックネーム:立花さん 年齢(作品時):20代 性別:男 国籍:日本 住まい:女子に囲まれて育った疑いがある 所属:みつ屋社員 性格:乙女系男子 特徴:イケメン容姿 特技:接客
梅本杏子
よみがな:うめもと きょうこ ニックネーム:梅本さん、アンちゃん、コロちゃん 年齢(作品時):18歳 身長:150センチ 体重:57キロ 性別:女 国籍:日本 所属:和菓子屋「みつ屋」の店員 性格:地元に商店街がある育ちから勧誘に対する処世術を身に付けている トラウマ:体型のせいで恋愛経験や異性との対話が苦手