64(ロクヨン)の評価
64(ロクヨン)の感想
間違いなく面白い
7年ぶりの待望の一作。昭和64年に起こった未解決の「少女誘拐事件」を通称「ロクヨン」と呼び、警察内部の諸々の事情と絡み合わせながら描いている。地方警察の広報官が主人公。主人公の娘の失踪・元婦警の妻・ロクヨンの被害者・広報室と記者との協定・刑事と警務の対立・警察本庁との確執・ロクヨンに関わった捜査官達の謎・・・・・・。大きく分けてもこれらの事が複雑に絡み合っている。どれもが重要であらゆるものに影響しており、その上でロクヨン犯人逮捕の方向性へと向かっていく。本当に読み応えのある一冊。最後まで展開がなかなか読めず目が離せない。一気に読破。横山秀夫ファンにはたまらない、期待を裏切らない作品である。
読み応えのある一冊。
昭和64年に起きた「翔子ちゃん誘拐殺人事件」の話。前半は警察内部の駆け引き、記者との対立、などが延々と続いて、実際も警察の内部はこんなにドロドロしているものなのかと、リアルさに辟易しながらもどうなるのかと読み進めました。主人公の葛藤や迫力に押される中盤から、スピード感、スリリングさがすごい!面白かったです。登場人物の人間味がでてきて話にひきこまれてい、、そして大団円!作品の雰囲気がずっと暗い感じだったのと、なんというか息苦しさを感じてしまい、少し読むのにしんどさを感じてしまいましたが、それも横山ワールドの一端なのでしょう。他の作品も読んでみようと思います。
事件、圧力、家族問題…様々な葛藤の中で行き着く答えとは
私は作者 横山秀夫の大ファンです。『半落ち』や『クライマーズ・ハイ』はあまりにも有名ですが、その後体調を崩していて、本作は7年ぶり待望の新作でした!その7年分の横山さんの想いと筆力が、この作品にはたっぷり詰め込まれています。情報量が比例して多いので、横山作品を読んだことがない方は読みにくいかもしれません笑本作では、横山さんの持ち味でもある、警察という組織の黒い部分、上からの圧力や部署間の対立、マスコミとの関係、家族内の問題等が、細かく臨場感を持って描かれており、本当に物語の魅力に引き込まれます。警察組織にいたこともないのにどうしてこんなのが書けるんでしょうか。しかも、県警の広報官という一般人にはよく分からない役職。きっと知り合いに関係者がいるか、本当に丹念に調べられているのでしょう。また本作では、物語の中での伏線の張り方、時系列の組み立ての上手さがとくと味わえます。中盤からはずっとハラ...この感想を読む
64(ロクヨン)の登場キャラクター
三上義信
よみがな:みかみ ニックネーム:64 年齢(作品時):46 性別:男 国籍:日本 所属:D県警察本部 警務部秘書課調査官 性格:フライドが高い男 ポリシー:事件の解決 特徴:頑固 価値観:父としての事件の解決とのリンク 物語上での目的:あゆみの疾走
三上あゆみ
よみがな:みかみあゆみ ニックネーム:あゆみ 年齢(作品時):16歳 性別:女性 国籍:日本 特徴:高校を半年で不登校になり、引きこもりになる 物語上での目的:義信と美那子の娘 職業:高校生 コンプレックス:父親に似た顔立ち カウンセリングの結果:醜形恐怖症