カーリー 1 黄金の尖塔の国とあひると小公女の評価
カーリー 1 黄金の尖塔の国とあひると小公女の感想
激動の時代を生きる少女たちの物語
史実を背景に書かれているので、幼い子どもが読むには難しいかもしれない。元はファミ通文庫で出版されていたものらしいし。でもいわゆる”子どもから大人まで楽しめる本”なのではないかと思う。久々にこういうテイストの小説を読んで、主人公シャーロットのかわいらしさ・ひたむきさに心を打たれた。自分が知らないことを知ろうと頑張るところ、カーリーと一緒にいられるように頑張るところ、すごくかわいいしカッコイイ。カーリーの魅力がまた。よく表現されているなぁと思った。彼が王子ってことに関しては結構序盤のほうからヒントがあるので、それがちょっと。どうしてそんな分かりやすいフラグを立てるのだろう? っていうのが不思議だった。そこで読者を驚かそうとは思っていなかったのか? その割に傍点使ってあったし、とか。
是非アニメ化してほしい
少女小説はあまり読まないのですが、高円さんの別作品が面白く、復刊という話題に釣られて読んでみたところ・・結果としては読んで大正解でした。イギリス統治下のインドを舞台に、寄宿生女学院に通う少女達の物語です。第2次世界大戦前の歴史的背景なども織り込まれてはいますが、重くはないストーリー展開。まさに数十年前に世界名作劇場が大好きだった私にとっては、世界観といいストーリーといいドンピシャな物語でした。主人公の少女や、謎めいた美しい親友、同級生、こういったお話にはありがちな高慢でお金持ちな女の子、すべての少女たちが生き生きとしてみえて、まるで映像が浮かんでくるようでした。続きが気になります。
こんなに質の高い少女小説を他に知らない
「カーリー」昔他社で出版されていたものの、復刊です。祝!復刊。といいつつも、実は私はこの復刊版からの読者です。今までこの本を知らずに過ごしていたことが悔やまれるほどの良質な少女小説でした。奇しくも少女と呼ばれる頃をはるかに過ぎて、できれば少女の頃に読みたかったとの思いもありつつ…少女小説に留まらない質の高さに、大人になってしまった今でも、出会えたことに感謝します。作者の高殿円も続編を書きたいと熱望していたというこのシリーズ。復刊して頂いて感謝。さら続刊が読めるということに感謝。大人も夢中になること間違いなしのカーリーシリーズ。続刊が楽しみでしかたがありません。