植物図鑑の感想一覧
有川 浩による小説「植物図鑑」についての感想が4件掲載中です。実際に小説を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
甘々最高&野草に興味がわきました。
「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか?咬みません。躾のできたよい子です」撃沈です。イケメンが目の前に落ちていたら、拾ってしまいたい!!・・もう有川ワールドにはまりまくりの一冊でした!年甲斐もなく、どキュンキュン。嵐の二宮君で妄想しながら読み進めました(笑)植物に精通している家事も料理もできるちょっとイケメン。まさにイツキは理想の男。野草採りを通して少しずつ近づいていく二人の距離が、なんとも可愛らしく微笑ましくもありもどかしい。プロローグで別れがくることを示唆されてので、二人が甘くなっていくほどに切なくなったけれど、最後はハッピーエンドでよかった!!美味しそうな食事の場面が沢山出てきて、それがまた美味しそ!、植物と恋愛を絡めてこんな物語にしてしまう有川先生ってほんと天才。巻末のレシピが嬉しいです。
男の子の一言にグっときてしまう恋愛小説。
会社からの帰りに行き倒れた男性、イツキを見つけたOL、さやか。イツキの一言から、犬を拾うかのようにイツキを拾って一緒に生活を始めたさやか。イツキという名前以外を知らないのに一緒に暮らすうちに、だんだんと惹かれていくさやか。植物オタクのイツキに感化され野草を探しに出るというデートを重ねながら二人の愛情も育てていく、という変わった状況ながらその二人の行動や関係が微笑ましい。そして、いかにも草食男子なイツキの時々発する草食らしからぬ意外な一言に女子は、絶対やられてしまうと思う。やはり、ここは有川作品。どんなテーマでも胸キュンな話になってしまう。女子にはど真ん中な恋愛小説。
胸がキューンとする恋愛小説
有川浩作品。『図書館戦争』並みの恋愛を求めて読み始める。タイトルは相変わらず謎(?)だが、女子が大好きな青春ど真ん中の恋愛小説。普通の女性がひょんなことから謎の男を拾い、同棲生活が始まる。植物を通して2人の交流は深まり結ばれるが、約一年の同棲生活は、ある日唐突に終わりを迎える。更に一年後に再会。そしてハッピーエンド。野草を見つけに行くというデートが、現代っぽくなくてとても良い。2人の間に流れる穏やかな時間が大変爽やかだ。草食の彼が時折口にする、肉食の台詞にズキュンとやられた。ドロドロした恋愛、死が纏わりつく恋愛小説に疲れた方へ、お勧め。
ほっこり幸せな気分になれます
一人暮らしのOLが、ひょんなことから男性を拾って同棲を始める。その二人の毎日と恋模様の物語。まず恋愛小説としてとっても素敵な話です。ゆっくり育つ二人の関係がほっこり暖かくて、幸せな気分になれます。拾われた彼イツキの事情で離れてしまうなど、少しハラハラな展開もありますが、最後はハッピーエンドで思わず笑みがこぼれてしまいます。そしてなんといっても目玉はタイトルのとおり、植物です。拾われた彼イツキが植物に詳しく、週末の度に狩りといっては草花をつみにゆき、それを料理して食べる二人。どの章も巻頭の草花写真を見ながら楽しく読みました。巻末には物語で二人が食べたレシピものっています。この本を読んでから、何気なく道端の草花に目が行くようになりました。有川作品は何冊か読んでいますが、一番好きな作品です。