三姉妹と忘れじの面影のあらすじ・作品解説
三姉妹と忘れじの面影 は、赤川次郎の小説で、講談社ノベルスから2011年4月6日に販売された。 今作品は、三姉妹の長女・綾子、次女・夕里子、三女・珠美が、殺人事件や誘拐事件に巻き込まれ奮闘するユーモアミステリー。 海外出張の父を乗せた航空機は見るまに小さくなっていく。その様子を眺めている綾子は父に同行し空港に来ていたのである。すると、知らない女性・宇佐美忍が現れ、綾子を我が子であると主張しどこかへ連れて行こうとするが、白髪の紳士が宇佐美を引き取り事なきを得た。しかし、ことはこれで終わりではなかったのである。 翌朝、空港で綾子を連れ去ろうとした女性・宇佐美忍の死体が発見され、警察は綾子の逮捕状をとり行方を追い始める。綾子は警察の手から逃れようとするのだが、今度は銃を持った男に拉致されてしまう。 残された次女・夕里子と三女・珠美が、綾子を助けるために立ち上がり真相解明を進めるのであった。姉が狙われる理由とは一体!?
三姉妹と忘れじの面影の評価
三姉妹と忘れじの面影の感想
誘拐、誘拐、また誘拐!
父親が海外出張すると、「なぜか」事件に巻き込まれてしまう三姉妹。今回もセオリー通りの進行です。作中、かわるがわる、のべ10回ぐらい人が誘拐されています。今回は長女・綾子が大活躍の巻で、めまぐるしく展開する話が、綾子の登場によりスローテンポになる、というシーンが多くて、それがおもしろかったです。生き写し、とかそういう設定は手に垢感がいなめませんが、斬新なものをこのシリーズに期待するのもナンです。闇社会…といいつつ、ステレオタイプでオールドタイプなヤクザさんがたくさん登場して、ほとんどファンタジーのよう。お約束ではありますが、綾子とそういう方々のやりとりはけっこう楽しめました。それにしても、三姉妹シリーズでは人がばたばた死ぬし、死んで話が転がることが多いです。もうちょっと登場人物を大事にしてあげて!と、言いたくなることもあります。