クヒオ大佐の評価
クヒオ大佐の感想
こんな男になぜ騙されるのか・・・
実在した結婚詐欺師をモデルにした作品。なぜ、こんないかにもな男に騙されるのだろうか?というほど、怪しいクヒオ大佐を堺雅人さんが熱演しています。彼のたどたどしい日本語、大げさな態度、全てが胡散臭い!クヒオ大佐に騙される二人の女性を演じた、松雪泰子さんと満島ひかりさんが対照的な性格を上手く演じていて良かったです。共通して感じたのは、クヒオ大佐は人の心の隙間に入るのが上手かったのでは、ということ。だから、一人で生きていく強さを持ったホステスの女性は騙せなかった。ちょっと見ていて、切なかったです。でも、松雪泰子さんの弟にやり込められるシーンなど、笑えるシーンがたくさんあって楽しかったです!
全力で胡散臭い
こんな残念な、いや、突飛な? 結婚詐欺師が、まあ本物は多少なりとも違うでしょうけど、まさか実在したとは!却って、このくらい現実離れした設定をこしらえておいた方が上手く騙せるのでしょうか。幸せな恋をしたかったり大切にされたかったりする女性の気持ちにつけこんでいく点はごく平均的な結婚詐欺師なのが何とも。新井浩文さん演じる役が、クヒオ大佐を一層残念なものにしていて双方素敵です。出てくる女性達がどんな生き方しててもみんなつよくて綺麗なのも良かったです。なんか救われる。堺雅人さんは胡散臭い役を演じたらほんと最強ですね。いえ、胡散臭くなくてもですよ。最早クヒオ大佐役は彼以外に考えられない…
騙されない自信、ありますか?
クヒオ大佐、「なんでこの稼業を選んだ。」と首をかしげるほど、かなしいかな、人をだますのに向いてない(笑)実話を元にしているということで、本当にこんな詐欺師が詐欺師として成立していたことにびっくりです。こんなのにだまされる女性もいるんだあ、なんて、他人事のように観てました。途中までは。しかし、最終的にバレてしまい、カモにしていた女性の一人から、無理心中させられそうになります。彼女はこう言うのです。「ジョナサン・エリザベス・クヒオなんてどうでもいい。目の前のあなたが好きだった」と。騙しおおせていると思われた女性は、実はとうの昔にウソだということなど気づいていたのですね。それでも彼女は騙されていたかったのです。現実から目をそむけて、いっときでも夢みたいな話に心満たされるなら、それでよかったのかもしれません。心に空いた隙間をふわっと埋めてもらえたら、私もクヒオ大佐にだまされちゃうかもしれない、と...この感想を読む