荒廃して刹那的に破滅していく人間の業、心の闇を描く文芸映画の秀作「火山のもとで」
1984年のジョン・ヒューストン監督の「火山のもとで」は、イギリスの破滅型作家と言われているマルカム・ラウリーの原作を映画化した文芸ドラマで、第37回カンヌ国際映画祭でこの映画も含む、ジョン・ヒューストン監督の長年の映画界への貢献に対して特別名誉賞が贈られています。 この映画の主演のアルバート・フィニーは、私の大好きな俳優で、その年の第10回ボストン映画批評家協会賞の主演男優賞を「アマデウス」のF・マーリー・エイブラハムと同時受賞しています。 また、同年の第42回ゴールデン・グローブ賞のドラマ部門の主演男優賞にノミネート、助演のジャクリーン・ビセットが助演女優賞にノミネートされています。 ともに大好きなアルバート・フィニーとジャクリーン・ビセットのワクワクするような共演は、1967年の「いつも2人で」、1974年の「オリエント急行殺人事件」に次いで3度目となりますが、本格的な競演はこの映画が初めてになります。 ...この感想を読む
4.04.0
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