手塚治虫のレアな妖怪絵が堪能できる作品
今まで読んだことのない手塚治虫の妖怪話手塚治虫の作品を全て読んだことはないので他にもこういったストーリーがあるのかもしれないけれど、個人的にはこの「どろろ」のような妖怪話を読むのは初めてだった。手塚治虫といえば「ブラック・ジャック」や「ブッダ」といった、人間が生きる意味とはというようなシリアスなテーマであったりとか「リボンの騎士」や「ユニコ」というような、奥深いテーマを潜めながらもコミカルで可愛らしい絵が印象的な作品とかが有名だと思うけれど、比較的初期の作品であるこの「どろろ」にはそのような可愛らしさは影を潜め(どろろのフォルムは手塚らしい愛らしいフォルムではあるが)、百鬼丸という少年が奪われた体の一部を取り戻すために妖怪を倒す旅がメインのテーマになっている。タイトルこそ「どろろ」というものの、百鬼丸が主人公といってもいいかもしれないこの作品は、手塚作品には珍しく、妖怪がこれでもかと恐...この感想を読む
2.52.5
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