三つ目がとおるのあらすじ・作品解説
「三つ目がとおる」は週刊少年マガジンに1974年から1978年まで、連載されていた。手塚治虫氏の漫画である。 1977年には「第一回講談社漫画賞」を受賞した。尚、同氏の漫画「ブラックジャック」も同賞に受賞した。 この作品の主人公「写楽 保介」は古の民、三つ目族の末裔で額の中心に目がついている。普段はこの目は絆創膏で覆われている。このときの知能指数は五歳児並みである。(実年齢は中学生)ひとたび、「第三の目」があらわになれば「IQ800以上の知能」と「念動力」をつかえるようになり、その力を用いて様々な事件や三つ目族の謎を、ヒロインの「和登 千代子(あだ名:わとさん)」と共に解決していく、SF推理漫画である。二人の名前の由来はシャーロックホームズと、助手のワトソンからきている。 1985年には24時間テレビでアニメ化され、1990年10月から1991年9月まで、テレビ東京系列でもアニメ化された。 1989年(MSX),1992年(ファミコン)にゲーム化もされた。
三つ目がとおるの評価
三つ目がとおるの感想
壮大な古代ロマンとファンタジーの融合
悪と善の入れ替わりの描写が軽快で心地よい主人公の写楽保介は不思議な三つ目の持ち主で、普段はその三つ目部分をバンソウコウで覆っている。バンソウコウを貼っている普段の彼は幼稚園児と遊ぶような無邪気な心の持ち主で、とても中学2年生とは思えない。しかし一旦そのバンソウコウがはがされて三つ目が出ると、驚異的な知能と不思議な超能力の持ち主に変化するという、いわゆる“封じ込め型”のストーリーとなっている。読み始めた時はこの写楽保介の不思議な生い立ちとその生き方がずっと物語として展開していくのだと思っていたのだけど、実際はほとんどの物語が一話完結で、短い話がずっと収められている形となっている。個人的にはこの形はどこかで飽きが来るのではないかと思ったのだけど、短いながらも印象的な話が多く、確かに飽きてきたなと感じたところもあったけれど、また別の話で盛り返す(時折入ってくる三話分くらいの長編ストーリーなど...この感想を読む