ヒストリエのあらすじ/作品解説

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ヒストリエ

4.504.50
画力
4.50
ストーリー
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キャラクター
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設定
4.00
演出
4.00
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ヒストリエのあらすじ・作品解説

『ヒストリエ』は、『月刊アフタヌーン』2003年3月号から連載を開始した岩明均による漫画作品で、2015年6月時点単行本が9巻まで刊行されている。この作品は、2010年に第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を、2012年には第16回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞している。 物語の舞台は、古代ギリシアやマケドニア王国、アケメネス朝ペルシアといった紀元前4世紀の地中海の世界。そして主人公は、のちにアレクサンドロス大王の書記官にまで出世することになるエウメネス。彼は、古代ギリシアの都市国家カルディアの有力者ヒエロニュモスの息子として不自由なく暮らし、図書館に行っては書物の世界に思いを馳せる聡明な少年だった。だが、彼の父が殺されたこときっかけに、実はヒエロニュモスの本当の息子ではなくスキタイ人の養子だったと告発され、奴隷の身に落とされ売られてしまう。この作品は、思わぬ困難に遭遇しながらも知略をもって自らの道を切り開いた、主人公エウメネスの波乱万丈の生涯を描いている。

ヒストリエの評価

総合評価
4.504.50
(1件)
画力
4.504.50
ストーリー
4.504.50
キャラクター
4.504.50
設定
4.004.00
演出
4.004.00

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ヒストリエの感想

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天賦の才を持った書記官と二重人格の大王

「バルバロイ」と見なされた強烈な幼年期紀元前4世紀、アレクサンドロス王に仕えた書記官エウメネスの幼年期は、まさに悲愴と思われるようなものだった。物語の序盤、主人公のエウメネスは裕福な家に生まれ、知力や才能にも恵まれて理想的な暮らしをしていた。しかし、そんな暮らしはスキタイの奴隷であったトラクスが脱走したことによって、一変してしまう。これまで両家の「お坊ちゃん」として可愛がられていたエウメネスが異民族を指す、バルバロイだということが明らかにされるや否や、彼の地位は奴隷に落ちてしまう。仕えていた家人によって父を殺され、これまで実の家族として疑わなかった母や兄との関係が一変し、家を乗っ取られたエウメネスは、心まで奴隷のそれになる。これまで自由に読めていた書物が読めなくなり、好きだった少女にも会えなくなり、動揺し、泣き暮れる姿は側から見てもとてつもなく悲痛だ。普通の子どもであればここで挫けている...この感想を読む

4.54.5
  • sastasasta
  • 760view
  • 1460文字
PICKUP

ヒストリエの登場キャラクター

エウメネス

よみがな:えうめねす 性別:男 住まい:マケドニアの首都ペラ、アッタロス邸 所属:管理部門の職 趣味:書物 特技:手先が器用 トラウマ:幼いころ母を目の前で殺される 学校の成績:ダントツ 養父からの評価:人に無い能力がある 人種:スキタイ人 物語の憧れの人物:英雄オデュッセウス

アッタロス

よみがな:アッタロス 生年月日:1972年7月13日 年齢(作品時):40歳 血液型:O型 身長:172cm 星座:やぎ座 性別:男子 性格:まじめ 好きな食べ物:もも 嫌いな食べ物:うめ

エウリュディケ

よみがな:エウリュディケ 生年月日:1972年7月13日 年齢(作品時):40歳 血液型:O型 身長:172cm 星座:やぎ座 性別:男子 性格:まじめ 好きな食べ物:もも 嫌いな食べ物:うめ

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ヒストリエの名言

一生の間に読めるのは書物全体の中の、ほんの一部なのかもしれない。

エウメネス

主人公が子供の頃夢中で本を読んだ図書室が、数年後焼け跡となっている姿を見て言ったセリフ。

書物から得た知識の多くがほったらかしにしておけばいつまでも"他人"なのだが、第三者にわかりやすく紹介してみせる事で初めて"身内"になってゆく

エウメネス

主人公が奴隷船から運良く逃れ、流れ着いた土地の集落の人たちに、自分が今まで得た知識を紐解いて話していた時の気づき。

誰もが憧れている”自由”は・・・・・・・・・ 結局は柵に囲われた「庭」なんだと思う

エウリュディケ

恋人のエウメネスがいたにも関わらず第七王妃に召し抱えられたエウリュディケの言葉。

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