雲の上のキスケさんのあらすじ・作品解説
雲の上のキスケさんは、集英社が出版する漫画雑誌YOUNG YOUにおいて1997年から2004年にかけて不定期連載されていたラブコメディ漫画である。作者は鴨居まさねであり、単行本は全5巻が発行されている。 ヒロインの石井眉子は事務職担当のOLであり、雨の日は偏頭痛に悩まされ、巨乳であることをコンプレックスに感じている一般的な女性であった。付き合っていた彼氏は同じ会社の営業部に所属しており、彼氏の勧めで営業部に配置転換したことになるが、彼氏よりも良い営業成績を出してしまうことで彼氏のプライドを傷つけ、理不尽にも振られてしまうことに。 自暴自棄になった眉子だが、日光アレルギー体質を持つ漫画家の小寺器裕と出会い、漫画のキャラクターのモデルに誘われることになり、これをきっかけにして、恋人同士になる。眉子のトラウマやコンプレックス、器裕のアレルギー体質など、様々な悩みを交えながら、恋愛模様や人間関係をリアルに描いている。
雲の上のキスケさんの評価
雲の上のキスケさんの感想
既存の恋愛観から新しい恋愛観へ
女性向け漫画だけどちょっと違う女性は恋愛して結婚しなければいけない、でも女性は就職して男性と同じく仕事もしなければいけない、男性からの視線を気にして生活しなければいけない。このような女性の「しなければいけない」という呪いにかかっている主人公の女性、眉子。しかし、ひょんなことから、そんな“世の中の常識”に逆らって生きている(というか、サラリーマンなどの生活ができない)漫画家のキスケさんに出会います。主人公とキスケさんの、単純な恋愛漫画…と言えばそれもありますが、どちらかというと「ひとりの女性の生き方」や「多様性」を描いていて、今までの「恋愛っていいよ!女は恋愛して結婚するのが幸せだよ」という女性向け漫画に一石投じる漫画です。男性でもおもしろく読めると思います。ゴールは結婚じゃない昨今、やっと一般的になりつつあるLGBTに関することや、結婚しない選択をする女性についても、すでに触れられていて、...この感想を読む