「おれは直角」身分社会で人を信じるには
この作品は恐らく江戸時代の話だと思われるが、それに関して詳しい記述はない。文明開化、藩の改革、廃れていく武士の心などから、大体の時代は想像できるし、この話が何の時代に起きたことなのかということは話自体にあまり影響はなく、深く考える必要はなさそうだ。恐らく時代考証はある程度してあるのだと思うが、すんなりと読めるのは主人公のキャラクラーと、学園ものだということからかもしれない。しかし矢張り身分社会なので、本音がなかなか見えにくい時代だったようだ。名門?明倫館毎年幕府の昌平黌(しょうへいこう)に多くの生徒を排出しているという明倫館だが、入ってみると名門とは思えないほど荒れているのである。裏でタバコを吸う者あり、女を呼べと言い出す、成績が悪いものもいるし、気に入らなければ即リンチである。これでは最早ただの不良学校である。入ったのが剣に秀でていた直角だったから、大勢の不良にからまれても何とか太刀...この感想を読む
4.04.0
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