のんびり気が抜ける、まったり江戸散策
なんとも気が抜ける自由感初めてこの作品を読んだ印象は、体中から気が抜けるようなくつろぎ感とのんびり感だった。そして空を漂うような自由感。そういったものが全てこの作品の中にある。テーマは主人公の男(姓名などは明らかにされていない)が江戸中をのんびりと歩きまわり、測量の基礎となる歩数を数え続けている話だ。これが実にのんびり自由で、江戸時代という時代設定を超えたおおらかさを感じさせ、こちらに心地のいい脱力感を与えてくれる。また谷口ゴロー独特の絵柄もこの心地のいい脱力感を増幅している。リアルな人物の描写、時に擬音語さえもフキダシに入る独特の世界観、町を歩く人々、それら全てが読み手をくつろがせてくれる。このような感覚になるマンガはなかなかない。そこに谷口ジローの実力を感じることができる。谷口ジローの魅力彼の作品を多く読んだわけではない。「孤独のグルメ」「神々の山嶺」だけである。だけど、その2つは...この感想を読む
4.54.5
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