よそのうちのなかをみるのはおもしろい。
宮坂家は両親・3姉妹・弟の6人家族。個々がちょっと変わっていますが、お互いが家族をとても思いやっています。家族の誰かがトラブったりしたら、家族全員が絶対的に味方になり、家族がしっかりと繋がっています。基本的に自分たちの感覚でゆったり生活しているけど、どんなにバカげた法律でも守らねばいけないという生真面目な一面も持ち合わせています。そーいうところも好感が持てますね。 何よりも、姉妹&弟がとても仲が良いのがうらやましいです。お互い部屋を行き来したり、一緒にお茶したり、ゲームしたりなど、とても楽しそうなので、私もこの中の一員になりたくなりました。 作者があとがきで「よそのうちのなかをみるのはおもしろい」と述べてますが、ホントにその通り!江國さんが描くことで、よそのおうちの日常が淡々と魅力的にうつっています。特に食べものの描写は江國ワールドの十八番ですね。お母さんの作る夕ごはんはいつも温かそうでとても美味しそうですし、中でも、夜中にいろんな焼売を食べきれないほどたくさん作っているシーンは大好きです。 「きらきらひかる」や「ホリーガーデン」と同様にゆるゆると何度も読み返したくなる本です。
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