NHK大河ファンタジー原作小説
2016年3月から放送が始まったドラマの原作小説です。
この作品は、上橋菜穂子さんの「守り人」シリーズの2作目の作品です。
上橋さんは、学者であると同時に作家です。児童文学に分類される作品ですが、大人でも十分に楽しめる心わくわくする作品です。はじめて、上橋菜穂子さんの作品を読まれる方は、ドキドキしながらファンタジーの世界にひきこまれることでしょう。
学者としての知識が作品に生かされている作品で、異世界ファンタジーにふさわしい世界観を表現されています。
通勤時に、全シリーズを読破しました。あっというまに読み終えます。
この作品は、女用心棒のバルサと養い親のジグロの二人に焦点が置かれています。
大人になったバルサが過去と向き合う、過去と向き合うからこそ、紡ぎ出される感情が伝わってきます。
人は過去と向き合うことによって、はじめて、未来への一歩と過去との決別をつけるのではないかと考えさせられる表現が随所にでてきます。
バルサが心の奥底にひそめた養い親ジグロへの気持ち、養い親ジグロの気持ち、それぞれが交錯して、はじめて、この作品は意味をもつ。本文読了後も、巻末の書評を読んだときも、同じ気持ちになりました。
過去と向き合うことの大切さを教えられた作品です。
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