最近薄れつつある人の感情の1つかなと - ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔の感想

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最近薄れつつある人の感情の1つかなと

4.54.5
映像
4.5
脚本
4.0
キャスト
4.5
音楽
5.0
演出
5.0

二つの塔はこの「ロード・オブ・ザ・リング」の物語の中でいうと中間に値します。

1部の最後で3つに分裂してしまった旅の一行

それぞれの種族の立場、個々の抱えている心情

それに浸る暇ない緊迫した状況

3部作の真ん中である事からグダグダになりやすいものですが、

撮影地となったニュージーランドの地形や景色を上手く利用して迫力あるカメラワークと

状況を上げてくれる音楽が寄りのめり込みやすくさせてくれます。

二つの塔で重要なのは指輪所有者であるフロドの心情と指輪の力に屈しない精神力

忠実な従者サムまでもを遠ざけようと牙をむくほど強力な力を持つ指輪の影響力

ホビットだから耐えられたのか?これが他の種族だったらどうだったのでしょうか

1部の最後で亡くなった人間のボロミア

自分の国を救いたいと言う国を背負って立つ側の者

その想いは当然だと共感を覚えますがその想いに付け込まれてしまっては結果的に破滅を招いてしまいます

そう言う点では弱さを人間には感じさせられています。

ですが二つの塔ではそんな人間も負けないぞというオークと人間との死闘が描かれております。

国を守りたいという想いはありながらも王と言う立場の王と王になるべき者の立場

大元の気持ちは同じでありながらも守ってほしい時に来てくれなかった者の気持ち

今さら来てくれなどしないだろうという気持ち

頑固な気持ちを動かしたホビットの動きに

動かなければ状況は悪いまま

自分も誰かの役に立ちたいと心情面を感じさせられます。

絶望的状況下の中で己に何ができるのか?

映画の中では大きいですがこの映画から感じるのは

なんのために己は動いているのか?大事な仲間の為に自分には何ができるのか?

この映画の公開がイラク戦争と重なってしまったが為に

映画と比喩されたような言葉が流れた事がありますが

内容を知らずに防壁の攻防を見ればそう見える人もいるのかもしれません。

ですがこの映画はそう言う戦闘シーンがありながらもその中での心情をとても大事に描かれておりますので

そこを注目して見ていくと感じ方がまた違うかと思います。


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5.05.0
  • kilyoukakilyouka
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  • 2014文字
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