『百円の恋』思ったままに感想&レビュー
登場人物が全員ダメ人間全員というと語弊があるかもしれないが、とにかくこの作品に出てくる人間は超個性的だけれども「ダメ人間」だ。主人公の斎藤一子(安藤サクラ)は32歳、実家にて引きこもり中。一子の妹二三子は子どもの前にもかかわらず姉に怒鳴り散らし、そんな荒れた家族の空気の中、父親は我関せずの態度をとる。母親は家業の弁当屋の切り盛りに奮闘しているが、こんな家庭の状況もあってか体調を崩す。…問題だらけのギスギスした家族である。一子が家を追い出された後に働くこととなる100円ショップの店員も強烈だ。鬱病の店長にやたらとうるさい同僚のおじさん、廃棄の弁当を貰いに来る頭のおかしな元店員のおばさん、嫌味な社員の人などなど、それぞれに濃いストーリーがありそうな登場人物たちである。極めつけは一子が恋をする相手、狩野祐二(新井浩文)である。一子はストイックにボクシングに励む彼に興味を持っており、ひょんなこ...この感想を読む
5.05.0
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