あともう少し
何故タイトルをこのようにつけたか。理由は以下の通りです。
- 映像の演出が原作の良さを潰してしまってる感があった。
- 原作の絵の良さが無くなっている。
まず、私が原作を先に読んだことを前提に記述しますが、上記2点に関して、原作の良さを潰してしまってる感が否めませんでした。
原作の良さとはやはり大島弓子先生の独特の美しい絵。まさに『綿の国星』というタイトルが似合うふわっとした暖かいイラストであると思います。アニメではそこが十分に表現出来てなかったのが残念です。時代も時代ですからまだ技術も進歩していないでしょうしお金もあまり無かったのも分かるのですが近づける努力をして欲しかったと思います。
また、原作の良さとしてもう一つ、台詞と台詞の「間」が挙げられると思います。大島弓子作品はまるで小説を読んでるのではないかと思ってしまうくらい字数がハンパないですが、その中でふと眼をイラストに惹き付ける「間」を作ります。それは少し笑える描写であったり、哀愁漂わせる描写であったり、かと思えば心温まるような綿のような美しい描写であったりします。アニメで「間」を表現するのは難しいと思いますがそれでも少しでも原作に近づけて欲しかったと思いました。
しかし、アニメだからこそ良かったと思うところももちろんありました。それは主題歌です。『ブルーハート』という歌なのですが、歌詞がまるでちび猫が人間だったらということを連想させるような歌になっており、ちょっとした感動がありました。また、この歌が流れてる間、屋根の上でスヤスヤ寝ているちび猫のイラストだけが映っているのですが、そのちび猫が観ているであろう人間になった時の夢と歌詞がリンクし、視聴者に想像させる形で、そこだけでも観た価値があったな、と思えました。
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