戯言シリーズ1作目、原点となる作品 - クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣いの感想

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クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い

3.633.63
文章力
4.33
ストーリー
3.67
キャラクター
4.67
設定
3.33
演出
3.33
感想数
4
読んだ人
8

戯言シリーズ1作目、原点となる作品

4.04.0
文章力
4.5
ストーリー
4.0
キャラクター
5.0
設定
3.5
演出
3.0

戯言シリーズの1作目となる作品です。

ミステリ要素が強く一緒に謎を解きながら楽しめます。


いーちゃんと玖渚友が絶海の孤島を尋ねて事件に巻き込まれるストーリー。 普通のミステリーのように思えますがキャラが普通ではない。 まず主人公かつ語り部のいーちゃんは本名がわからない、しょっちゅう「戯言だけどね」と発言に煙を巻く。 玖渚友含め登場人物のほとんどは孤島に招かれた若き天才たち、非日常な環境で非凡な人たちに囲まれていーちゃんはどんな風に事件に立ち向かうのか、わくわくしながら読み進めました。

孤島という広い密室に加えて殺人現場も密室状態、犯人はだれなのか、続けて事件が起こるのか、ドロドロした展開ですがあまりそう感じさせないのはキャラが魅力的だからと思います。

いーちゃんは事件なんてどうでもいいというスタイルですが大事な玖渚友のため事件を解決に導きます。 このシリーズはキャラがどんどん増えていくのですが1作目ということもありキャラが少なくいーちゃんと玖渚の関係が濃く描かれています。

お互いが大切に思いあっていて依存し合っているというのがよく伝わります。

いーちゃんが解決してハッピーエンド、と思ったら最後の最後で哀川さんからのどんでん返しもあり1作目からこれぞ戯言シリーズという出来栄えの作品だと思います。 この作品の実でも楽しめますが続編をよみ戯言シリーズの世界にもっとはまりたいと思って今います。

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