クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣いの感想一覧
西尾 維新による小説「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い」についての感想が4件掲載中です。実際に小説を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
私たちから遠い『天才』たち
『天才』たちが集う島今や様々な傑作を世に送る西尾維新のデビュー作であり、絶海の鴉の濡れ羽島で起こる殺人事件を主人公のいーちゃんとヒロインである玖渚友が解決する物語です。本作は化物シリーズ等の西尾維新作品とは異なり、異能の存在やバトルシーンはほぼ存在していません。純粋に殺人事件に焦点があてられたミステリー作品であるということをお伝えしておきます。ミステリー作品だからといって、西尾維新作品に共通する魅力がまったく存在しないかというとそうではなく、その源泉が随所に見受けられます。ここでは本作の内容ではなく、そのことについてお話しします。本作は『天才』と呼ばれる人たちが多数登場します。というよりも、むしろ『天才』しか登場しません。画家・料理人・学者・占い師・技術屋・メイド・島の主、すべてがある種『天才』と呼ばれる人物です。ここで注目したいのが島の主であり、様々な『天才』たちを島へ呼び寄せた赤神...この感想を読む
戯言シリーズ1作目、原点となる作品
戯言シリーズの1作目となる作品です。ミステリ要素が強く一緒に謎を解きながら楽しめます。いーちゃんと玖渚友が絶海の孤島を尋ねて事件に巻き込まれるストーリー。普通のミステリーのように思えますがキャラが普通ではない。まず主人公かつ語り部のいーちゃんは本名がわからない、しょっちゅう「戯言だけどね」と発言に煙を巻く。玖渚友含め登場人物のほとんどは孤島に招かれた若き天才たち、非日常な環境で非凡な人たちに囲まれていーちゃんはどんな風に事件に立ち向かうのか、わくわくしながら読み進めました。孤島という広い密室に加えて殺人現場も密室状態、犯人はだれなのか、続けて事件が起こるのか、ドロドロした展開ですがあまりそう感じさせないのはキャラが魅力的だからと思います。いーちゃんは事件なんてどうでもいいというスタイルですが大事な玖渚友のため事件を解決に導きます。このシリーズはキャラがどんどん増えていくのですが1作目とい...この感想を読む
キャラがそれぞれイイ!
主人公の「僕」と、サヴァン症候群で蒼い髪と天才ハッカーである玖渚友が「鴉の濡れ羽島」という島に向い、そこで起きる事件を解決していくミステリーです。結構長い話なので好き嫌いはあるかと思いますが、長いのも気にならないぐらい登場するキャラクターが魅力的でした。それぞれの個性がイイです。著者の西尾維新さんの書き方も今まで読んだことのない感じで楽しめました。続きものですので、「僕」と玖渚の関係性など詳しくは明かされません。その書き方がまた続きを読みたくなる書き方で・・・。読み終わったら、西尾維新さんの虜になっていました。とにかく面白かったです。
クビキリサイクル
西尾 維新 先生のデビュー作です。西尾維新先生の作品では初めて読みました。ストーリーの内容は、19歳の大学生であるいーちゃんが友人の玖渚友の付き添いで孤島にやってきた。凡人であるいーちゃんはそこで数々の天才たちに出会います。しかしそこで起きる密室殺人事件・・・。いーちゃんは自分なりに事件を解決しようと動き出します。ミステリーはあまり読まないのでドキドキしながら作品を読み進められました。沢山ちりばめられた伏線を見事拾って解決にまで持っていく展開が面白かったです。いーちゃんの過去など拾われない伏線もありましたがそれも今後気になるところです。西尾維新さんの独特な言葉まわしもこのころから見られます。