読者だけに解る、2人の人生の交錯
孤独なバツイチの40過ぎたおっさんと、2流大卒でスナックで黒服として働く、恋人に置いてかれた20代の女、の話が、交互に一人称で書かれています。 それぞれの章の初めに、訳のわからない話(たぶん夢の話)が挿入されていて、それが話の流れを切っているような気がして気に入らなかったので、構成の★を減らしました。 女の方が、あまりに男に依存していて、それが痛いなーと思ってたらやはり振られて、そうだよなーと。。じゃなきゃ、小説にはならないはずですし。 また、この二人が、何か関連があるのか、人生が最後には交錯するのか?と思いきや、最後にそれを知るのは、読者のみ、というのが心憎い演出です。 実は、男は、女が幼い頃、女の母と結婚していた(女は私生児)のだが、その時、充分に可愛がってやれなかったのを後悔していたのだ。しかし、この話の終盤で、ビックリするような出来事が起こるが、その事によって、女の心を救う事になる…とは男の知らないところの事なのだが、何だかジーンと感動してしまいました。 愛される事よりも、愛する事の方が大事だ、という事が言いたかったのかな~と感じました。
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