神様のボートの評価
神様のボートについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が4件掲載中です。
各項目の評価分布
神様のボートの感想
作品は最高、でもあとがきはちょっと・・・
ラストの解釈?そこは個々でやってください本作について語られるとき、一般読者サイトでは必ずと言っていいほどラストで葉子がどうなったのか、という点にフォーカスが置かれる。「あのひと」に会えたのか、会えなかったのか、生きているのか死んでいるのか。読んだ人間は当然考えるだろうが、クイズでもないし、結論を出すべきなら作者も書いているはずで、書かれていないという事はどうでもいいことなのだ、と私は思う。書き手側、江國香織にとってはあのシーンでこの作品は終わっているのだ。語るべきはそこではない、と私は思う。今回私が語りたいのは「あとがき」についてだ。新潮社の文庫では物語終了直後に作者のあとがきがついている。このあとがきの「狂気の物語」とか「私の書いたもののうち、いちばん危険な小説」とかの表現がまた長年の論争を呼んでいる。この解釈自体も私はどうでもいいと思っている。言いたいのは、この結末を放置するタイプ...この感想を読む