夜の蝉の評価
夜の蝉の感想
優しい謎解き、人の死なないミステリ。
真面目な女性大生のわたしと落語家の円紫師匠の人の死なないミステリ第2弾です。今回も前作と同様、わたしのまわりで起こった小さな疑問を円紫師匠が、きちんと納得できる形で紐解いていくスタイルです。私は今作の方が好きです。というのも、ちいさな疑問が、わたしのまわりの人間関係に絡むものが多くわたしをさらに身近に感じるからです。円紫師匠によって解き明かされるのは今回は、いたずらの犯人だったり、秘密にされていた人間関係だったり、人の悪意だったり。伏線がきちんとしていて途中で混乱することもなく読後感もスッキリです。小さな謎は「なんでかな?」と思って忘れてしまえるものばかり。でも、そこには意外なコトが隠されている。何回読んでも面白いです。