アヒルと鴨のコインロッカーの評価
アヒルと鴨のコインロッカーについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が3件掲載中です。
各項目の評価分布
アヒルと鴨のコインロッカーの感想
演出家伊坂幸太郎
この作品は私が読んだ伊坂幸太郎作品の2作目となります。初めて読んだ作品は『陽気なギャングが地球を廻す』だったのですが、演出などが非常に私の好みに合っており、他の作品も是非読みたいと思って手に取ったものが『アヒルと鴨のコインロッカー』でした。この作品の特徴として、主人公が物語に途中参加する、という事が挙げられると思います。引っ越した先の隣人と、ペットショップの女性店員、そして今はもう亡くなってしまったもう1人の女性店員。現在と過去を軸に、主にこの3人の物語が語られます。そこに主人公が途中参加し、読者と共に客観的にその物語を見届ける。つまり、主人公は主人公でありながらその物語上では脇役に過ぎないのです。また、伊坂幸太郎さんの物語の面白さは掃除機のような伏線回収だと思います。色々な所に伏線を張り、それを最後にまるで答え合わせをするかのように一気に回収する。読んでいてとてもスッキリするものがあり...この感想を読む