タイトルのつけ方のセンスが秀逸
エッセイと知らずに読んだエッセイ奥田英朗の小説ならさほど間違いはないだろうと、内容も調べずに手にとって読んでみた。そもそもエッセイというものを私はあまり好まない。いくら好きな作家でも彼らの私生活を知りたいと思わないし、小説でない以上現実的な地に足のついた文章だろうという偏見もあるからだ。そしてエッセイというものは大抵読み終わった後に何も残さない。そういった理由で、私はエッセイというものをそれほど数は読んでいない。だから、この作品もエッセイかと気付いた瞬間がっかりしてしまい読むのを止めようかと思ったくらいだった。とはいえせっかく手元にあるのだし、新しい本もいいかと読み始めてみたら、やはり私のエッセイに対する偏見はいささか頑固なきらいがあるにせよ、あながち的外れでないことがわかった。とはいえ全てが全てそうではなく、意外に悪くもなく、それどころか面白いなと思えるところもあったので、途中で読む...この感想を読む
2.52.5
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