図書館内乱のあらすじ・作品解説
図書館内乱とは、2006年に発行された有川浩による小説作品。単行本はメディアワークス、文庫版は角川書店から発行されている。人気作品「図書館戦争」シリーズの2作目である。 架空の法律である「メディア良化法」から読書の自由を守るため、日夜戦う図書隊。その一員である主人公・笠原郁は、苦手としている両親が職場を訪れ、絶体絶命のピンチを迎える。また、業務に励む中、耳の不自由な少女・中澤毬江と出会い…というストーリーである。 有川浩の代表作ともいえる根強い人気をもつシリーズであり、一作目の「図書館戦争」は2013年に映画化され、興行収入は17.2億円を記録した。その後、原作ファンからの強い要望を受けて続編の映画化、そして「内乱」の内容も反映されたテレビドラマ化も2015年に決定している。 また作中に登場した「レインツリーの国」も著者によって作品化され、その人気の高さから映画化が決定している。(2015年7月時点)
図書館内乱の評価
図書館内乱の感想
純粋な恋愛です
図書館戦争シリーズ2作目です。今回は耳の聞こえない少女・中澤毬江と図書隊員・小牧の恋を中心に描かれています。とにかく著者の有川浩さんの書く作品は純愛が多いですが、今回も純愛です。素直に応援したくなる恋愛が多くて好きです。小牧が毬江に勧めた本が耳が聞こえない主人公の話で、それに難癖をつけたメディア良化委員会が難癖をつけ小牧を逮捕してしまいます。毬江を巻き込みたくないからと捕まったことを言わないでくれという小牧の言い分は分かりますが、読んでて「もう読んじゃいなよ」といいたくなる自分です。とにかくドロドロした恋愛がないのでスッキリと読み終えることができました。ラブコメ好きにはオススメです。
徐々に、大きなうねりに
表現の自由を脅かされる世界、その自由を守る「図書隊」におけるラブコメ。と書くと、何が何やら……という感もあるが、図書館戦争シリーズ2作目。1作目に比べて、猪突猛進オンリーだった笠原郁の成長が少しばかりあって、落ち着いて見ていられる印象。といっても、ラブコメ感が増してきて、中高生の恋愛を見るような歯がゆい気持ちもちらほら。この巻での新キャラクター、毬江ちゃんに絡む事件は、恋する乙女の強さを実感するばかり。小牧の事件の際、小牧の気持ちを慮る堂上に、毬江の気持ちに立つ郁の違い。ここが、本当に男女の恋愛観の違いの部分なんだろうな、と思うのです。そして、やはり土壇場のときに腹をくくれるのは女、なのかも、と。最後の最後で、なんとなくわかってはいたけれども、郁にとっては青天霹靂の事実が発覚。次巻がますます気になる、展開となっています。
とてもおもしろい作品です。
映画化されているこの図書館戦争シリーズですが、私は原作が好きです。これは図書館戦争シリーズの二作目ですが、一作目を購入しハマってしまってからこの小説も読みました。単刀直入に言うとめちゃくちゃおもしろいです。どきどきわくわくしますし、読むのであれば一作目から読むことを私はおすすめします。ハマっちゃうとだだハマリするので注意です。背景的な図書館のことも気になるのですが、私は登場人物たちの変わっていく様子がとても気になり、続きを読みたくなりました。読書が苦手な方であっても、このシリーズは読みやすく、楽しめるものだと思うのでおすすめです。