県庁おもてなし課のあらすじ・作品解説
県庁おもてなし課は、有川浩による小説作品。2011年、角川書店より発行された。 舞台は、高知県庁に実在する「おもてなし課」。観光促進のために発足されたこの部署で、主人公・掛水は、他の県でも導入されている「観光特使制度」を発案し、上司たちの賛同を得た。実用にむけて動き始めるおもてなし課だったが、ある人物からのメールが「待った」をかける。 著者の有川が高知県出身であることと、高知県から観光大使を依頼されたことがきっかけで執筆された小説である。作中の冒頭で描かれた、おもてなし課と高知県出身の作家とのやりとりは、実際にこの時有川が経験したエピソードをほぼそのまま書いたという。 雑誌「ダ・ヴィンチ」の「ブックオブザイヤー2011」総合・恋愛小説ランキング部門で、1位を獲得している。2013年5月には、錦戸亮、堀北真希主演で映画化された。映画観客動員ランキングでは、初登場3位を獲得、最終興行収入も6億9000万円を記録した。
県庁おもてなし課の評価
県庁おもてなし課の感想
高知県の観光ブック
高知県庁おもてなし課に配属された青年と、地元の女の子のお話。有川さんの小説の場合、この時点でこの二人がくっつく(笑)のはもうお約束。それはさておき、これに出てくる「小説家」の偉そうなことと言ったらない。なんとなく読んでいて、嫌な気持ちになったのはそこに「有川浩」の姿が見え隠れし、公務員批判をしている本ととらえている自分がいたからだろう。お役所仕事、という言葉があるように、公務員の仕事の進め方は遅い。ただ、日本の一般企業はやはり保守体制も多いから、批判出来る人の方が少ないのではとも思う。外から、批判をするのは、本当に簡単ですから。ただ、高知県て桂浜と四万十川ぐらいだろうと思っていた自分には、小説を読んで、行ってみたいな、と感じた。そういう意味で、観光ブックとしての面白さはあった。
心が暖かくなりました。
最近映画化されて話題のこの小説。高知県に実在する「おもてなし課」を小説化しています。高知県の観光所を応援する作品と考える考え方もあるんですが、この作品内の登場人物の成長や「おもてなし課」で働く面々の様子がだんだんと暖かく変わっていく様子や、もちろん「おもてなし課」の成長もかかれています。そして主人公自身がどのような考え方になり、どんな風に成長するのか。また主人公の恋模様。読み終わったあとは心があったかくなる作品です。有川浩さんの作品はいろんな方面の作品がありますが、この作品もやはり暖かい物語。映画化されたこの原作がどのように演じられているのかも映画館に見に行こうと思っています。一度、また読んでみてください。
ひとことで言うと観光小説かな
県の観光振興をはかる職員たちが精一杯に考え取り組む話ににラブロマを絡めた物語。新聞の連載小説を本にしたもの。表紙が目にとまり購入しました。舞台は四国にある高知県!あんまり印象に残っていなかった私もこの本を読んだことでちょっとは印象的になりましたよ。この県庁には一風変わった課が存在する。その名もおもてなし課。主人公の掛水という。おもてなし課にスカウトされた多紀。小説家の吉門。そして、過去にパンダ招致論で物議を醸し出して県庁を去った清遠。民宿を営む。そして、その娘の佐和。基本ほのぼのとした感じで驚くようなこともなく、高知県の名所案内をしながら読ませることで、この本自体が地域復興にもっとも貢献しているといえよう。フィクションだが、実際の人物を参考にしているところがありそう。子供のころに著者が父親に県内をいろいろ連れまわされた思い出も生きているらしい。おもてなし課自体も物語の中の課ではなく実際...この感想を読む