ビブリア古書堂の事件手帖の評価
ビブリア古書堂の事件手帖の感想
押しつけがましくないミステリ
鎌倉を舞台にした古書堂の探偵譚『ビブリア古書堂の事件手帖(以下、ビブリア)』は、当時創刊したてのレーベル、メディアワークス文庫の看板作品となった。今ではメディアワークス文庫はライト文芸の一大レーベルとなっているから、『ビブリア』は一大レーベルの代表作、つまりはライト文芸の走りといっても差し支えないだろう。同社(かつてのメディアワークス)の電撃文庫で例えるならば、『ブギーポップは笑わない』ぐらいの立ち位置にあると筆者は思う。『ビブリア』は書店で平積みされることが増え、徐々に人気が加速。剛力彩芽主演でドラマ化したことで、一気に世の注目が集まった。ドラマ化はやや予想外だったものの、『ビブリア』の実力からいえばこの知名度の加速は実に順当なところである。ライトノベルとして実績のある出版社から育った多彩な作家の作品。『ビブリア』の人気は、必然といってもいい。『ビブリア』の影響『ビブリア』最大の影響...この感想を読む
古書の知識満載!大人ためのライトミステリー
計算ずくのリアリティー文章が特段巧みというわけではない。登場人物の行動範囲が狭く,展開の面白みに欠ける。人が殺されるといった衝撃的な事件も起こらない。要するに,物語に引き込まれる要素がほとんど無い。にもかかわらず,ページをめくる衝動が衰えず,ついにシリーズ最新刊の第七巻まで読み切ってしまった。いったい,何なのだろう,この吸引力は?思うに,吸引力の一つは,ありそうな日常を描いているということなのではないか。どこにでもありそうな古本屋と,どこにでもいそうな古書好きの女性店主。昨今流行りのジェットコースターものの逆手をとって,物語はゆったりと進行していく。このスピード感がやけに古都鎌倉の雰囲気とマッチしていて,いい雰囲気を醸し出しているのだが,それはともかく,現実味にあふれた状況設定が読者を引き寄せる。見事にひっかかってしまった。突拍子もない出来事ではなく,身近にあってもおかしくない出来事。...この感想を読む
読書をしたくなる
小説の中で主人公はさまざまな本を私達に紹介してくれる物語なのです。その本にまつわる隠されたエピソードの紹介もされます。難しそうな外国の本もこれを読むと興味がわいてくるのです。この本を読むと紹介された本が読みたくなります。私は実際にここで紹介されている本を読み、映画化されているものは映画も見ました。あらかじめ本にまつわるエピソードを知っているのでただ本を読んだ時と比べると違った気持ちで読み終えることになるでしょう。そして、この小説の舞台は古書堂です。古臭くて入ったことなんてありませんでしたが、きっと私のように行ってみたくなると思います。
ビブリア古書堂の事件手帖の登場キャラクター
五浦大輔
よみがな:ごうら だいすけ ニックネーム:大輔さん、ぷー輔 年齢(作品時):23歳 性別:男性 国籍:日本 住まい:大船 所属:ビブリア古書堂 性格:朴訥で心優しく、正義感が強い 特徴:大柄な逞しい体格、強面の外見 トラウマ:小学生の頃の些細な悪戯が原因で、活字を見ると体調が悪くなる「活字恐怖症」である
篠川栞子
よみがな:しのかわ しおりこ 性別:女性 国籍:日本 住まい:北鎌倉 所属:ビブリア古書堂 性格:初対面の人とはまともに話せないほど極度の人見知り 特徴:うら若き美貌の店主 趣味:生粋の本の虫 特技:古書に関してはずば抜けた知識を披露する トラウマ:母との間に確執がある