空を見上げたくなる小さな物語たち
短編集とエッセイの両方楽しめる作品この「空の冒険」は、ANAの座席に座ったときに前の席の背もたれのポケットに入っている雑誌「翼の王国」に連載した短編とエッセイを一冊の本にまとめたと書かれている。となればこのタイトルも、なるほどと納得のタイトルである。何度かANAに乗ったことはあったけれど、吉田修一の作品に出会ったことがなかった(もしくは見落とした?2008年から2010年までなら何度かANAに乗ったのだけど、ニアミスしたのだろうか。これはちょっと残念である)。この「空の冒険」には短編12作、エッセイが11作収められている。いつもは作家ありきで本を読むので、短編なのか長編なのかエッセイなのかさえ知らずに読むことが多いが、この作品については短編集だということは知っていた(とはいえエッセイまで入っていることは知らなかった)。失礼ではあるけれど、彼の短編集にはそれほど身につくような良さといった...この感想を読む
4.04.0
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