カキフライが無いなら来なかったの評価
カキフライが無いなら来なかったの感想
自由律俳句という新しい分野の発見
五七五ではないけれど俳句俳句の五七五というリズムにとらわれず、短いながらもリズミカルに感じる文章、いわば短い詩のような形を自由律俳句というらしい。このような言葉を初めて知った。そしてその自由律俳句と短編を組み合わせて出来た作品が、この「カキフライが無いなら来なかった」という作品だ。この作品は「火花」で芥川賞をとった又吉直樹と、せきしろが書いた作品だ。又吉直樹はともかく、このせきしろという人を私は全く知らなかった。この人は独特の文章で独特の世界観を作り上げている。自由律俳句でもその世界観を遺憾なく発揮しており、新しく興味がもてる作家(文筆業となっていたけれど一応)を見つけたことがとてもうれしく、それだけでもこの本を手に取った価値があった。もともとどのような本なのかリサーチもせず、又吉が書いた小説だとばかり思って手に取った本だった。そして読んだことのない本を読むときの興奮とともにパラパラと...この感想を読む