本当の負け犬とは、勝てないことを恐れて挑戦もしない奴のことだ。
エドウィン・フーヴァー
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リトル・ミス・サンシャインは2006年アメリカ合衆国公開、ビッグ・ビーチ・フィルムズ製作のコメディ・ロードムービーである。 2006年のサンダンス映画祭で放映され、放映権の入札が殺到し史上最高額の契約金で獲得されるという流れを経て、公開後もアカデミー賞、英国アカデミー賞をはじめとした映画賞を数多く受賞し、世界興行収入は1億ドルを突破した作品である。 この作品は少女オリーヴが美少女コンテスト「リトル・ミス・サンシャイン」の予選を繰り上げ通過したことから、それぞれ個性的な家族の面々が全員で800マイル先の会場まで旅をすることになってしまい、道中の騒動を描いた作品である。 監督はレッド・ホット・チリペッパーズの「Otherside」やアップル・コンピュータのCMなどミュージックビデオやコマーシャルの分野で活躍し、今作が映画初監督となったジョナサン・デイトン、ヴァレリー・ファリス夫妻。 脚本は今作が初脚本であり「トイ・ストーリ3」の脚本に抜擢されたマイケル・アーント。
バラバラな家族にとって唯一大切なものはじめはよくある家族の風景だと思う。偉そうな父親、忙しそうな母親、破天荒な祖父、引きこもりのような兄、変わり者の叔父。あーやだなー、でもいるなーこんな家族。主人公の少女・オリーヴはこんな家族の中で唯一、はじめから天真爛漫な愛すべき存在として登場する。このダメダメ家族がこれからどうなるのか、冒頭から彼女の登場によって引き込まれていく。オリーヴは、お世辞にも美少女には見えない。ど近眼の眼鏡をかけ、お腹がぽっこりと出た幼児体型を見るかぎり(これがとってもキュートなのだが)は想像もつかないが、どういうわけか美少女コンテストの地方予選に繰り上げ優勝してしまう。この家族が住んでいるのは、出場者が少ないか、レベルがあまり高くないよほどの田舎の地方なのだと、日本人の私にも想像できる。コンテストの本選はカリフォルニア。父親が(あやしげな)事業に手を出して飛行機に乗るお...この感想を読む
車で移動してダンスの大会に出場するまでのストーリー。祖父の教えたダンスは驚愕の・・・という内容がかなり笑えるのですが、他にも、おいおい、それは車に積んだらだめだろう、とびっくりさせられるシーンも登場します。この映画の魅力は、アメリカの普段の暮らしが何となく垣間見えるところでしょうか。私がこの映画で好きなシーンは、ストーリーの中にあるわけではなく、彼女たちの家のインテリアです。特に裕福でも貧しいわけでもない中産階級といった雰囲気の人たちの家の様子を見るのはとても楽しいです。また、作品に出てくる彼女のお兄ちゃんたちがかなりおもしろい。脚本はそれほどでなくても、演出のおかげで眺めているのが楽しくなる作風になっていると思います。そして、彼らの暮らすニューメキシコからカリフォルニアまでを黄色いフォルクスワーゲンのマイクロバスで出かけるという設定。ダンス大会の会場のホテルの雰囲気。アメリカののんび...この感想を読む
エドウィン・フーヴァー
美少女コンテストを前にして弱気になるオリーヴに対するメッセージ