トーク・トゥ・ハーの評価
トーク・トゥ・ハーの感想
沈黙に降る雨の音。
ベニグノとマルコ、ふたりの対照的な男性が、昏睡状態に陥った女性(恋人、もしくは思い人)を持つという共通点からいつか言葉を交わすようになる。ベニグノは思い人を献身的に介護、文字通り日々彼女に話しかけ、返事をしてくれるかどうかは問題じゃない、とマルコに言い切ってみせるが、彼は決して彼女(アリシア)に受け入れられた存在ではない。愛情ってなんだろう、関係ってなんだろう?という疑念をぐるぐるさせながら、この映画には静かに降る雨を眺めるシーンがたくさん存在する。その雨の音、窓ガラス越しのマルコの表情が、とても印象に残る。物語は終盤、かすかに変化を見せるけれど、それすら幸福の予兆とは取れない。安易なハッピーエンドへとコマを進めないところが、憎いともいえるし、納得でもある。
賛否両論ありました
女性がこん睡状態になった2組の男女を軸に話は進みます。事故でこん睡状態になってしまったアリシアに恋をしていたベニグノは介護士として彼女の世話をしています。もう1つのカップルは女闘牛士のリディアとマルコ。リディアは競技中の事故でこん睡状態に陥ってしまいます。どちらも男性が献身的に女性を見守るのですが、ベニグノはこん睡状態のアリシアを妊娠させてしまい、投獄されます。ストーカーっぽいけれど、献身的にアリシアの看護をするベニグノの行動を、どういう風に観るのかで、この作品の好き嫌いが分かれそうです。ベニグノの行動は倫理的に正しいとは言い難いけれど、私はこの映画が好きです。
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