ノー・マンズ・ランドの評価
ノー・マンズ・ランドの感想
戦争の縮図として
ボスニア戦争を題材にした反戦映画ですが、ある意味「戦争そのもの」を渾身の力でパロってる作品とも言えます。場所によって、形勢によって、立場なんてものはころころ変わり、戦争を進めるか、叩くか、広めるか、止めるか、軍だったりメディアだったり、いろんな思惑が入り乱れていることを縮図として見せています。動いたら命がない、という状況で「トイレはどうしよう」と泣き言をいう、それもひとつの真の姿でしょう。解決はしめされず、あくまでブラックに幕を閉じていく本作は、戦争がまだまだ終わらないこの世界への「to be continued」をしめしているともいえるのではないでしょうか。
ユーモラスだけど笑えない
ボスニア内戦時の無人地帯、ノー・マンズ・ランドが舞台の映画です。相手側の戦線に迷い込んだボスニア兵の一人が気を失っている間に、体の下に地雷を埋められてしまいます。地雷の上の体を動かしたら即爆死という状況で、相手側の兵士と小学生みたいな口論をしたり、国連は無力、爆発物処理班もお手上げ、マスコミも「何もない、ただの塹壕」と言って去ってゆく。一人残された地雷の上に横たわる男、非常に後味の悪い映画です。面白おかしく描いているけれど、真っ黒すぎるユーモアで、勧善懲悪のハリウッド映画が好きな人なら、観ていてかなり厳しいと思います。でも戦争なんて、こういう不条理なものなんだろうな。
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