バッド・エデュケーションの評価
バッド・エデュケーションの感想
神よ許したまえ 懺悔せよ お布施せよ
ペドロ・アルモドバル監督舞台は1980年のマドリード。登場人物は神学校の同級生と言う設定。彼らが学生時代というのはスペインがまだ鎖国していたときだ。スペインは今でこそ観光なんかでいけるが、少し前まで独裁政権でフランコが死んでから国は王様に返還されたんだ。昔はばりばりのカトリックで女は処女じゃないと地獄に落ちて、妊娠中絶は神の意思と異なると言う理由で、子供がやたら沢山居た。離婚できないっていうんで、憎しみあっても生活している人は、普通だった。カトリックバリバリの学校と言うのは、ダブルバインドがかかっていて、どっちに転んでも地獄行きみたいな選択をさせられた。コンフェッションと言う謝罪を請うボックスが在るんだけど、そこに入って罪を言わないと、うそつきだと叱られる。友人は上手いこと罪を作り上げる術を覚えた。
印象的な白いブリーフ
ペドロ・アルモドバル監督の映画は、色彩がすばらしいのですが、終盤までは良いテンポで展開するのに、最後は「モヤン」という感じで終わっていく作品が多いのですが、こちらも例に漏れず、という感じでした。テレビCMにも使われていた、事情を白のブリーフ姿で飛び越えていくプールのシーンが印象的でした。結構露骨なゲイシーンが多く、ガエル・ガルシア・ベルナル、よく出演OKしたよな、という感じです。ガエルの女装は、どう見ても男っぽいのですが、コメンタリーで監督が「美しい!女性そのものだ!」みたく絶賛していたのが面白かったです。監督の好みなんだな、と思いました。
きれいです。いろいろと。
ガエル・ガルシア・ベルナルが好きなので、この映画を観ました。ペドロ・アルモドバル作品は色彩感覚が本当に強烈で美しいです。スクリーンで観られたのが幸せでした。アルモドバル監督自身の半自伝的物語ということですが、ノンフィクションと思ってみない方が楽しめると思います。虚構と現実が入り混じり、過去と現在も何度も行き来しながら話が進んでいきます。ガエル・ガルシア・ベルナルとフェレ・マルティネスの二人の魅力が際立っています。特にガエル・ガルシア・ベルナルは女装姿もかなり良いです。バッドエデュケーションのタイトルは二人の少年時代、神学校での経験から来ていると思われ、かなり物議を醸す内容になっていますが、見て良かったと思います。